8月の鉱工業生産指数、1年2カ月ぶりの低水準 前月比1.5%低下=経産省

2014年9月30日 16:06

 経済産業省が30日発表した8月の鉱工業生産指数(2010=100、季節調整済み、速報値)は、95.5で、前月比1.5%低下した。低下は2カ月ぶりだが、指数のレベルは、2013年6月の95.0以来1年2カ月ぶりの低い水準となった。天候不順の影響で、エアコンなどの生産が振るわなかったことが影響した。

 同省では、前月に引き続き、鉱工業生産の基調判断を「弱含みで推移」としている。生産予測調査では、9月は「上昇」、10月は「低下」としており、今年1月以降、「上昇」「低下」を繰り返す「一進一退」の状況を抜け出していない。

 8月の鉱工業生産を業種別に見ると、化学工業が前月比4.1%増、電子部品・デバイス工業が同4.9%増、鉄鋼業が0.4%増とそれぞれ上昇した半面、はん用・生産用・業務用機械は同7.4%減、輸送機械が同3.8%減、電気機械が同3.2%減、情報通信機械が同2.5%減とそれぞれ低下した。とくに輸送機械では、普通乗用車やトラックなどが減少した。また、電気機械では、エアコンや太陽電池モジュール、リチウムイオン蓄電池などの低下が目立った。情報通信機械では、デスクトップ型パソコンやデジタルカメラなどが減少した。

 8月の出荷指数は94.1で前月比1.9%減少、在庫指数は112.7で前月比1.0%上昇した。

 生産予測調査のうち、9月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械や電子部品・デバイス、輸送工業の伸びによる。10月の低下は、電子部品・デバイス、輸送機械などの減少によるとされている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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