中古車の個人売買が人気 価格は販売店の4分の1も
2014年9月23日 15:07
中古車の個人売買が注目を集めている。今年4月に消費税が5%から8%に上がり、車購入の際の負担は大きく膨らんだ。車の価格が100万円だとすると、消費税だけでも8万円の出費となる。増税前の駆け込み需要が予測された一方で、消費税がかからない個人売買の中古車の動きも急激に伸びた。インターネットで車の個人売買ができるサイトを運営する「CARTOGO(カルトゴ)」では、増税前には1カ月100件程度だった登録件数が、4月を境目に2倍に膨らみ、月200件も伸びたことがあったという。
中古車の売り方として一般的なのは、中古車販売店を経由する方法だ。しかし走行距離が長かったり、年式が古かったり、傷や凹みがあるなどする場合には値段がつかないというケースもある。また、査定により買い取り価格が決定しても仲介費用が発生するため、希望通りの額で引きとってもらうことは難しい。
その点個人売買なら、販売する側も購入する側も中古車を原価に近い形で売買することができるのだ。10年近く乗り続けた愛車を売ろうとして中古車販売店に車を持ち込んだが査定額が0円だったという人でも、個人売買サイトを利用したところ5万円で売ることができたという。中古車販売店で同程度の車の販売価格は、20万円前後のものが多い。売り手から見れば高く売れ、買い手からすると安く買えるというのは大きなメリットだろう。
登録者間の中古車のトレードも行っているのは「カーチェン」だ。「子どもが生まれたことにより軽自動車からミニバンに乗り換えたい」「車にかかる維持費をもっと抑えたい」などと考える人の互いの条件をマッチングさせることにより、車の乗り換え費用を低く抑えることが可能となる。取引料として29,000円(税込)がかかる他、名義変更代行料や陸送料などが別途かかる場合もあるが、車の乗り換えが数万円で行えるというのは大きな魅力だ。
保証や修理に関する不安もあるが、カーチェンでは取引が成立した車は担当者による20項目以上のチェックを経て引き渡される。無駄を省いて安さを追求できる、そんな中古車の個人売買に興味を持つ人は今後増えていくかもしれない。(編集担当:久保田雄城)