今仙電機、楽天、熊谷組など/本日の注目個別銘柄

2014年9月10日 16:39


<5713> 住友金属鉱山 1664 -66.5売り優勢。銅やニッケルなど非鉄市況の下落が弱材料視される展開になっている。ニッケル市況は約5%の下落、フィリピン鉱石の供給懸念後退を背景に、約4ヶ月ぶりの大幅安となっている。また、ドルの上昇に伴う代替投資需要の後退で金市況も下落となっている。銅や亜鉛なども大きく下げており、本日は非鉄金属セクターが業種別下落率のトップに。

<4755> 楽天 1316 +62しっかり。米イーベイツの買収を正式に発表している。週初に観測報道が伝わった後は、消化難の状態の中で、大型買収に対する警戒感が先行していた。ただ、本日は正式発表を受けて見直しの流れが強まる格好に。ゴールドマン・サックス(GS)では、今回の買収のメリットとして、ロイヤリティの高いイーベイツのユーザーが獲得できること、新興国などを攻略していく上では、イーベイツで展開した方が、自社ECモールで展開するより継続的に利用してもらえる可能性が高いことを挙げている。

<7266> 今仙電機 2316 +400ストップ高。名古屋工業大学と今仙技術研究所は、モーターなどの動力を使わない軽量の歩行支援機を開発したと発表している。同社グループ会社の今仙技術研究所が製造と販売を担当、価格は18万円となっており、普及が進むとの期待感が先行へ。ロボット関連としての位置づけが一段と高まる方向になっているもよう。

<1861> 熊谷組 392 -14さえない。2003年に発行した優先株300億円の処理が週内にも完了と報じられている。財務再建にメドをつけることで、普通株への復配期待なども高まりそうだとされている。ただ、優先株の処理完了、来期の復配などは織り込みが進んでいる状況にもあり、あらためて好感材料視する動きは限定的に。むしろ、リニア関連の代表格として、リニアの土木工事・土地買収は来春以降に本格化と伝わっていることが、やや後ずれとしてマイナス視される形にも。

<3811> ビットアイル 619 -65下げ目立つ。前日に7月期の通期決算を発表、実績営業利益は27億円で前期比12%減益、従来予想通りの水準で着地した。一方、今期は26億円で同4%減と連続減益見通しになっている。ニフティ<3828>とのクラウド分野で事業提携などを材料に、足元では強い動きが目立っていたが、業績伸び悩みを嫌気した失望売りが先行へ。大和では、着地は想定通りだが、本業を取り巻く環境は厳しくネガティブと判断している。

<6461> 日本ピストン 260 +14続伸で年初来高値を更新。一部の証券紙で注目銘柄に取り上げており、個人投資家の関心を高める格好になっているようだ。収益性の改善で業績が回復傾向にある中、1倍を割り込むPBR水準には割安感が強いとの見方。また、累積出来高が多い価格帯を抜けつつあることで、今後の需給妙味も強まるといった思惑も。

<3668> コロプラ 3730 -220軟調。特に目立った悪材料は観測されていないが、朝方からミクシィ<2121>の下げも目立っていたことで、連れ安するような流れになっている。今後は注目されるIPOも多く予定されており、動きの鈍い同社などは換金売りの対象になりやすいといった見方も。また、株価の下落場面では、高水準の信用買い残などに対する警戒感も強まる方向へ。

<9508> 九州電力 1103 +47買い優勢。原子力規制委員会では本日の定例会合で、川内原発が新規制基準に「適合していると認められる」との審査書を了承しているもよう。方向性は織り込まれているほか、運転の再開時期などには依然として不透明感が残るものの、運転再開に向けての前進と捉えられる格好にはなっているようだ。電力株は全面高、現在は業種別上昇率のトップになっている。

<6205> OKK 161 +3しっかり。前日に8月の工作機械受注が発表されている。業界が発表した数値は前年同月比35.6%増となり、11ヶ月連続で前年を上回る格好になっている。引き続き受注改善が進む状況に。とりわけ、個別では同社の伸び率が同83.3%増となり、主要8社の中では最も高い伸び率となっている。見直しの動きなども先行する格好に。《FA》

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