東北大など、2時間以内に絶対零度付近まで温度を下げられる装置を開発

2014年9月8日 19:30

 東北大学の青木大教授らによる研究グループは、2時間以内に室温から0.1ケルビン(摂氏-273度)まで冷却することのできる物性測定用冷凍機を開発した。

 超伝導をはじめとする物性研究や材料開発には、極低温の実験環境を作り出すことが必要とされている。これまでは、希釈冷凍機と呼ばれる高価な機械と液体ヘリウムを用いて、1週間程度の時間をかけながら極低温環境を作り出していた。

 今回の研究では、理特性測定システム(PPMS)で2ケルビンまで温度を下げた後、断熱消磁冷凍機(ADR)の磁場を下げていくことで、2時間以内に0.1ケルビンに到達できることを明らかにした。これは従来の冷凍機の50~100倍の早さとなる。

 研究チームは、本研究で開発された冷凍機が今後、全世界のデファクトスタンダードとして使用されるようになることが期待されるとしている。

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