東京ドーム、荏原製、ジャムコなど/本日の注目個別銘柄
2014年9月5日 16:45
<5541> 大平洋金属 417 -11さえない。フィリピンにおいて、未加工の鉱石輸出を制限する法案が上院に提出されている。メリルリンチ(ML)では、必要なサプロライト鉱石のうち8割をフィリピンから調達するため、禁輸による鉱石調達難の懸念が生じることでネガティブと指摘している。また、短期的なニッケル鉱石スポット価格上昇によるフェロニッケル採算圧迫の懸念もあると指摘。
<4704> トレンドマイクロ 3410 +80買い先行。メリルリンチ(ML)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げしている。目標株価は4500 円に設定しているようだ。北米法人営業戦略変更によるクラウドセキュリティ拡販効果の発現、北米個人向けOEM ビジネス見直しによる損益改善、包括セキュリティ製品投入に伴う個人向け売上減少懸念の払拭を評価材料としているもよう。今後5年の北米法人売上の平均成長率想定を5%から15%にまで引き上げている。
<1928> 積水ハウス 1338.5 +28.5買い優勢。前日に上半期の決算を発表、営業利益は717億円で前年同期比29%増となり、従来予想の650億円を上ぶれる着地となっている。一方、受注高は8672億円で同10%減益、会社側の期初計画同4%減を下回る状況に。戸建住宅の受注は第1四半期に続いて第2四半期も3割程度の減少が続く格好となっている。つれて、通期の受注高と売上高は従来予想を下方修正している。ただ、消費増税の影響懸念は強まっていたことから、受注の低迷は想定線、アク抜け感にもつながる形へ。11月の中計発表に向けて期待感を高める声も。
<9681> 東京ドーム 504 +16強い動き。前日に業績予想を上方修正、上半期営業利益は43億円から49億円に、通期では89億円から95億円にそれぞれ上方修正している。プロ野球の開催状況が好調に推移しているほか、コストコントロールの効果も加わっているようだ。2-4月期の営業30%減益に対して、5-7月期は12%減益と減益幅が縮小する格好となり、先行き懸念が後退する状況にも。
<6361> 荏原製 622 +11買い優勢。SMBC日興証券では投資判断を新規に「1」としている。目標株価は820円に設定へ。プラント用大型コンプレッサーの参入障壁は高く、同事業の営業利益率は13%超と高水準であるが、シェールガス絡みのエチレン、LNGプラントや中国石炭化学プラントなど、新規案件は拡大基調が続くとみている。また、安定したアフターサービスの成長も見込めるとして、成長性を考えると割安感は強いとの見方に。
<5142> アキレス 158 +10出来高を伴い反発。一部の証券紙では、トンネル関連の穴株として取り上げているもよう。個人投資家の関心を高めさせているようだ。今年からトンネル補修技術の「アキレスTn−p工法」を本格始動させているもよう。高性能の発泡ウレタンで覆工コンクリートを補強するもの。リニア関連でトンネル工事関連には関心が高まりやすくなっているが、老朽インフラ対策も待ったなしの状況となっており、今後の展開力に対する期待感が先行へ。
<7408> ジャムコ 200 +103後場に入って急伸。米ボーイングの次期大型旅客機「777X」向け化粧室を独占受注したと伝わっている。受注額は年数十億円規模になるようだ。ボーイングでは「777X」で1400機以上の受注を見込んでおり、今後の業績寄与に対する期待感などが高まる状況のようだ。なお、同社は「777」や「787」向けにも化粧室を独占供給している。
<9684> スクエニHD 2332 +83買い優勢。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価を1700円から2800円にまで引き上げている。「FF14」をはじめ、スマホゲームなどの中国展開による売上利益成長が期待できること、国内スマホゲームの伸長とMMOの安定的な業績貢献が期待できることを評価。スマホゲーム、MMO市場において継続率の高いコアゲーマーをターゲットとしており、相対的に優位なポジションに位置していると指摘している。
<9064> ヤマトHD 2060 -60さえない。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「セル」に格下げ、目標株価も2200円から1900円に引き下げている。8月の宅急便取扱個数は前年同月比3.8%減で 2か月連続の前年割れ、運賃値上げをきっかけとした取扱個数の伸び悩みが予想以上に長期化していることを評価引き下げの背景としている。持続的な値上げと合理化による利益率回復との見方は楽観的過ぎたとの判断。《FA》