ルネサス、横河電機、アルプスなど/本日の注目個別銘柄
2014年9月3日 16:42
<9983> ファーストリテ 33735 +570買い先行。前日に8月の既存店売上高を発表、前年同月比では3.8%増となり、2ヶ月ぶりのプラス転換となった。客数は同9.9%減となったものの、客単価が同15.1%増と2ケタの伸びとなり、増収のけん引役となった。天候不順の悪影響が警戒された中、堅調な売上推移に買い安心感が先行する格好へ。また、指数インパクトの強い銘柄であり、日経平均の先高期待なども支援材料となっている。
<6723> ルネサス 1024 +150ストップ高。次世代の自動車運転システムを開発したと報じられている。自動運転やセンサー技術を盛り込んだものであり、2016年以降に順次実用化していくようだ。足元では自動運転の実用化に向けた展開が相次いで表面化しており、自動運転車関連の中心格としてあらためてクローズされる状況にも。
<7735> 大日本スクリーン製造 563 -18売り優勢。TSMCが提出した8月の半導体製造装置の発注状況によると、芝浦メカトロニクス<6590>に高水準の発注が確認されているようだ。野村では、発注した半導体製造装置は洗浄装置であると指摘、今後もTSMCでの採用数の増加、他メーカーでの採用の可能性があると考えているもよう。洗浄装置で世界トップであり、TSMC向けのウェイトが高いとされる同社には警戒感が先行する格好にも。
<6841> 横河電機 1356 +113急伸。前日に希望退職者の募集を発表、正式社員600人程度を募集する。関連費用は今期に特別損失として計上するようだ。ゴールドマン・サックス(GS)では、国内制御事業を取り巻く環境変化に対して唯一の対抗策であるリストラ策を現時点で出したことは好印象としている。また、JPモルガン(JPM)では投資判断を「ニュートラル」に格上げしているもよう。
<4215> タキロン 573 +63上げ目立つ。いちよしではレーティングを新規に「A」、フェアバリューを900円としている。防滑性ビニル床材でリフォーム向けの販路を確立している点で優位性が高いと評価、マンションリフォーム市場はストック戸数の積み上がりにより、中期的な利益成長が予想されると判断しているもよう。同業他社との比較ではPER水準に割安感とも。
<9107> 川崎汽船 258 +9買い優勢。本日は海運セクターが業種別上昇率トップになっている。中国の景気刺激策に対する期待感なども反映されているとみられる。また、コンテナ運賃の上昇が継続、過去5年で最高水準に達しているとの報道なども買い材料。海運株の中でもコンテナ市況の影響が大きい同社に関心が集まる展開へ。
<2433> 博報堂 1058 -39さえない。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「売り」に格下げしている。目標株価は930円としているようだ。業績は回復傾向にあるものの、バリュエーションは海外の競合企業並みの水準であり、正当化できないと指摘しているもよう。一方、信用倍率は0.1倍台であり、売り方の買い戻しなども集まりやすい状況ではあるようだ。
<6770> アルプス 1692 -59さえない。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「買い・コンビクション」から「中立」に格下げしている。目標株価にほぼ到達したこと、北米スマホ向けOIS新規採用などの期待感も織り込まれたと指摘している。15年以降のさらなるOIS採用機種拡大が見えない今、業績予想や目標株価を一段と強気に引き上げる理由がなくなってきたと指摘。なお、GSでは、JDI<6740>や村田製<6981>などの投資判断も格下げしている。
<6703> OKI 239 +3しっかり。優先株の普通株への転換比率が8割を超えたと伝わっている。2010年に発行の優先株が今年4月から普通株に転換できるようになり、転換価格の215円を上回る推移を続けたことで、転換が進んでいるもよう。優先株の転換売りといった需給懸念が目先解消することで、株価の上値余地は広がっていくとの期待感も先行へ。《FA》