マレーシアで世界最大級の超々臨界圧石炭火力2基 IHI、東芝などが受注
2014年9月3日 18:30
IHI及び東芝は2日、韓国現代グループとともにマレーシア政府が計画する世界最大級の1000MW(100万kW)超々臨界圧石炭火力発電所2基の建設工事の受注契約を締結したと発表した。契約の相手先は、マレーシア財務省のファンドと三井物産が設立した共同事業会社、ジマイーストパワーで、同事業会社が発電所の建設・運営を手がける。現代グループは、現代エンジニアリング及び現代建設。IHI及び東芝は同グループとコンソーシアム(企業共同体)を組み、ジマイーストパワーとの間で、EPC契約(発電所の設計・調達・建設に至る業務の請負契約)を結んだ。
超々臨界圧石炭火力発電所は、蒸気を超高温・超高圧化することで発電効率を高め、燃料使用量と二酸化炭素排出量を抑制できる点が大きな特徴である。日本の技術が世界的に評価されている。
今回の契約では、IHIがボイラ及び付帯設備の供給・据付とともに、コンソーシアムリーダーとして、技術や商務の取りまとめを行う。東芝は、蒸気タービン、発電機及び付帯設備の供給・据付や土木工事の一部を担当、現代エンジニアリングと現代建設は共同で、その他プラント補機の供給・据付及び土木工事の一部をそれぞれ担当する。
発電所の建設地点は、クアラルンプール南のネグリスンビラン州ジマ地区で1000MW発電設備を2基建設する。1号機は2018年、2号機は2019年にそれぞれ運転開始を計画している。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)