RISC型CPUはエネルギー効率が良い、というわけではない
2014年9月1日 17:59
あるAnonymous Coward 曰く、 x86とARMの比較は定期的に話題になる。このうち、よく出るのがARMチップの消費電力上の利点は、x86の命令セットによる理論効率よりも優れているという議論だ。x86はいわゆるCISCアーキテクチャで設計されているのに対し、ARMはRISCアーキテクチャで設計されている。RISCは命令セットが小さく、CPUの構成がシンプルであるため低消費電力化が実現できるという主張だが、ウィスコンシン大学の研究チームによるARM、MIPS、およびx86プロセッサの各種の性能を検査する新たな研究では、以前Intelが過去に主張してきた命令セットの大小は実製品のエネルギー効率に影響を与えないという内容を証明できたという(Slashdot)。
CISCとRISCのどちらが優れているかは、チップデザインを行うチームの実力や製造メーカーの専門知識、技術的な習熟度などの違いから単純には比較できない。またアーキテクチャ固有のコンパイラの最適化といった部分にも違いがある。ExtremeTechの記事では、前述の企業の習熟度やコンパイラの違いに加え、両方のプロセッサがそれぞれの思想を取り入れてきたことも影響しているとしている。
スラッシュドットのコメントを読む | ハードウェアセクション | テクノロジー | ハードウェア
関連ストーリー:
なぜ Intel は x86 を止めることができないのか? 2013年03月08日
「AppleがARMを買収」との噂 2010年04月24日
PA-RISC、最後の船出 2005年06月02日