米記者の首を切断した容疑者に元イギリス人ラッパーの名前が浮上

2014年8月25日 17:21

 現在はイスラム国(別名ISIS)の戦士である一人のイギリス人ラッパーが、アメリカ人ジャーナリスト、ジェームズ・フォーリー氏の首を切断した容疑者の可能性があるとされているようだ。未確認報道として英インデペンデント紙など複数のメディアが伝えている。

 “L Jinny”という名前で活動していたウェスト・ロンドンの元ラッパー、Abdel-Majed Abdel Bary(24)は、3人の英国人イスラム聖戦士のうちの一人で“ビートルのジョン”と称され、先日公開されたビデオ映像の中で首を切断した覆面姿の人物である疑いが持たれているという。イギリス大衆紙デイリー・メールが報じている。

 一方、テレグラフ紙でも、Baryはイギリス訛りを理由に“ビートルズ”とのニックネームがついたイスラム聖戦士達の一人で、フォーリー氏を殺害した“ジョン”とその男は、アクセント、体格、肌の色がよく似ているとする、ISISに捕らわれていた元人質の証言を伝えている。

 ロンドン警視庁はビルボードに対し、「現時点ではビデオの男が誰なのか特定できていない」と話している。

 インデペンデント紙によると、Baryは野心的なラッパーで、2012年には彼の音楽がBBCラジオで流れたそうだ。デイリー・メール紙では、彼は“アラーのためにすべてを捨て”、シリアの内戦に参加するためウェスト・ロンドンのメイダ・ベールにある自宅を出た、と伝えている。

 Baryの曲は「Overdose」「Flying High」「Dreamer」「The Beginning」といったタイトルでネット上にあげられており、そこでは暴力や薬物使用に加え、彼の家族がエジプトへ強制送還される脅威について言及している。ある曲では、“俺は天使と悪魔を区別することが出来ない。心が崩壊する。平常心でいられない”とラップしているそうだ。

 ニューヨーク・ポストによると、Baryはエジプト生まれの過激派の6人の子供の1人で、その父親は1998年にケニアとタンザニアの大使館での自爆テロに関与した容疑で裁判を控えているという。Baryは今年はじめ、切断された頭部を持ったおぞましい自身の写真を“Terrorist”(@ItsLJinny)の名でツイートしたとされているが、それ以来、同アカウントは停止されている。

 同ニュースに関する他の報道は確認できていない。

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