ロート製薬、ニコン、スカイマークなど/本日の注目個別銘柄

2014年8月8日 16:38


<7731> ニコン 1435.5 -148.5売り優勢。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は35億円で前年同期比42%減益、通期予想は630億円から530億円にまで下方修正している。第1四半期の市場予想は収支均衡ラインが見込まれていたため、上振れの着地となっているが、通期の市場予想600億円水準を大きく下回るまでの下方修正はネガティブに捉えられる。デジタルカメラの計画引き下げが下方修正の背景、出荷減に歯止めが掛からない限りは、悪材料出尽くし感は強まりにくいとも。

<6976> 太陽誘電 981 -96売り優勢。前日に発表した決算が嫌気材料になっている。営業損益は6.5億円の赤字で前年同期比39.3億円の損益悪化に。市場予想は15億円の黒字レベルであったとみられる。一過性の費用計上の影響もあったとみられるが、それを織り込んでも会社計画を下振れているようだ。上半期計画は65億円から25億円にまで下方修正、通期計画は据え置きだが、下振れの可能性は大きいといった見方に。村田製作所<6981>とのコンデンサのシェアの広がりなども警戒材料に。

<6740> JDI 527 -40急落。前日発表した第1四半期決算を嫌気。営業損益は127億円の赤字に転落、前年同期比では190億円の損益悪化となった。会社計画比ではインラインのもようだが、市場想定は下振れる格好になっている。また、新製品寄与の期ズレの可能性もあるとして、もともと保守的としていた上半期計画の下振れリスクなども会社側では示唆しているようだ。上場来安値水準に急接近する展開となっている。

<4527> ロート製薬 1446 -201下落率トップ。第1四半期営業利益は7億円で前年同期比75.5%減、上半期予想は65億円から50億円に下方修正している。減益は見込まれていたものの、予想以上の収益悪化と受け止められている。国内事業が、駆け込み需要の反動減や販促費の増加で営業赤字に転落している。三菱UFJでは、業績不透明感の高まりを映して投資判断を「アンダーパフォーム」に格下げ、目標株価は1100円としている。

<1860> 戸田建設 487 +40買い優勢。前日に発表した決算内容が好感される形に。第1四半期営業利益は50億円で前年同期比30%増益、期初の通期予想39億円を大きく上回る水準となっている。上半期予想は従来の5億円の赤字から一転して41億円の黒字に、通期では39億円から54億円に上方修正しているが、さらなる上振れの可能性が高いとみられている。工事採算の改善などが収益向上の背景に。

<9204> スカイマーク 176 -8軟調。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断「売り」を継続で、目標株価を220円から90円へと引き下げている。想定以上のイールド悪化、A380に係る前払い金約250億円の未回収などを織り込み業績予想を大幅に下方修正しているもよう。違約金交渉には時間を要し、短期的リスクにはならない可能性が高いものの、国内に余剰機材を吸収するに足る路線は多くなく、中距離国際線の運用経験がないことも考えると、急務となっている既存事業の立て直しは容易でないと指摘。

<4613> 関西ペイント 1530 -147前引け後の決算発表を受けて、後場は大幅安スタートに。第1四半期営業利益は65.4億円で前年同期比3.6%増益にとどまり、上半期計画の同16.2%増益に対して低調なスタートに。市場コンセンサスも10億円強下振れる状況となっている。比較的、保守的な業績予想を出す傾向が強い銘柄であり、市場予想の下振れ決算にはネガティブなインパクトも強まる。

<5713> 住友鉱 1573 -118軟調。昨日発表した第1四半期の決算が弱材料視されている。経常利益は269億円で前期比14.5%減となり、330億円程度であった市場コンセンサスを下回った。金属価格の下落、為替差損益の悪化、在庫に係る未実現利益の発生などが減益要因に。上半期予想は550億円から570億円に引き上げているが、ニッケル価格の上昇などを背景に上振れ期待は高かったため、増額幅は想定以下といった見方にも。

<3656> KLab 1759 -90高寄り後は急速な伸び悩み。前日に上半期業績予想の上方修正を発表、営業利益は2.2億円から7億円にまで上方修正している。ただ、「ラブライブ」の人気上昇などを背景に、大幅な業績上振れは想定線、短期的な出尽くし感につながっている。上方修正値はいちよしの上半期予想などと同水準である。また、決算発表を控えるなかで大幅安となっているミクシィ<2121>の株価動向なども、ゲーム関連の一角にはネガティブな影響を与える格好にも。

<6208> 石川製作所 117 +1一時は12円高まで急伸。米オバマ大統領がイラクでの空爆を承認したと伝わっている。前日の米紙では、イスラム過激派に追い詰められている少数派住民の支援に向けて、空爆および救援物資の投下を検討していると伝わっていた。地政学リスクの高まりを背景に、防衛関連の材料株の代表格である同社には短期資金の関心が集まる格好にも。《FA》

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