【編集長の視点】レアジョブは1Q決算発表を先取りし直近IPO株人気を再燃させ急反発
2014年7月29日 10:32
<銘柄ウオッチ>
レアジョブ <6096> (東マ)は、155円高の4055円と急反発し、再び今年7月4日につけた上場来高値5420円を意識する動きを強めている。同社株は、今年6月27日に新規株式公開(IPO)され、この初決算となる今3月期第1四半期(1Q)業績の発表を8月12日に予定しているが、これを先取りして今期業績の大幅続伸を再確認できるとして買い再燃となっている。今年のIPO市場が、7月23日IPOのビューホテル <6097> (東2)以降、中休みとなることも直近IPO株人気を高めている。
■独自ビジネスモデルのネット英会話レッスンに高成長期待
同社の株価は、IPO初日の6月27日は買い気配値を切上げたまま推移し、上場2日目に公開価格1170円を1985円上回る3155円で初値をつけて大引けでは初値比ストップ高となり、さらに上場来高値まで買い進まれ公開価格比4.6倍となる高人気となった。インターネット通話ソフト「スカイプ」を通じてマンツーマンで英会話レッスン「レアジョブ英会話」事業を展開する独自ビジネスモデルが買い評価されており、とくに25分間の1レッスンを129円の低価格で提供する最安値サービスなどが、高成長期待を高めた。
この独自ビジネスモデルは、同社の講師を英語スコアが、ビジネス英語指数で世界トップを誇るフィリピン人から厳選して、約3000人を確保、この講師を拠点オフィスに集めるのではなく、自宅から教えるホーム型として展開していることで可能としている。同社は、「日本人1000万人を英語が話せるようにする」ことを経営ビジョンに、25分間のマンツーマン英会話レッスンを2回、無料で体験できるサービスを提供しており、この累計無料ユーザーが、今年3月に23万人を突破しており、これが個人や法人向けの有料ユーザーの開拓につながっている。
英会話学習市場は、外国語教室市場(2012年)が年間2036億円、独習市場が498億円、これに対してオンライン市場は55億円にとどまると推定されており、同社のビジネス・チャンスの拡大が予想されている。
こうした事業環境下、同社の業績は好調に推移し、今3月期業績は、売り上げ22億1700万円(前期比31.2%増)、経常利益1億5400万円(同49.5%増)、純利益9200万円(同2.63倍)と大幅続伸が予想されている。8月12日の今期1Q決算発表で、この大幅続伸業績を再確認する見込みである。
■最高値からの調整幅の3分の1戻しを達成しなお一段の戻りにトライ
株価は、上場来高値から3265円まで調整、IPO初日につけた上場来安値2900円目前となったことで下げ過ぎとしてストップ高を交えて調整幅の3分の1戻し水準までリバウンドした。全般相場がやや材料株物色様相を強めているなか、直近IPO株人気を高めて半値戻し、全値戻しへと再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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