日立ハイテク、いすゞ自動車、日金銭など/本日の注目個別銘柄

2014年7月28日 16:54


<6418> 日金銭 1925 +91買い優勢。政府は、2020年までに全国3ヶ所でカジノの開設を認める方向で検討に入ったと報じられている。秋の臨時国会でカジノ法案は成立するとの見方が優勢であるものの、足元で関連株は動意薄の状況が続いていたため、あらためてカジノ整備の進展が確認されたことを材料視する動きになっている。同社のほか、イチケン<1847>やオーイズミ<6428>、グローリー<6457>など関連銘柄の上げが目立っている。

<7202> いすゞ自動車 708.1 +19.0しっかり。4-6月期営業利益は前年同期比15%減の380億円前後になったもようとの観測報道が伝わっている。タイでのトラック販売が落ち込んだことが減益の背景のようだ。ただ、市場コンセンサスは320億円程度の水準であり、市場想定ほどは落ち込まない格好になっている。目先の安心感の強まりにつながっている。

<6755> 富士通ゼネラル 1372 +136大幅高。先週末に第1四半期決算を発表している。営業利益は59.6億円で前年同期比90.3%増益、上半期予想は従来の55億円から80億円、同53.4%増益に上方修正している。主力の空調機事業の収益性向上が業績上振れの背景に。第1四半期の市場コンセンサスは40億円弱の水準であったとみられる。通期予想は据え置きだが、保守的な要素が強いとみられている。

<4217> 日立化成 1860 +161買い気配。決算発表と同時に、国内従業員数の1割弱に相当する約1000人を対象とした希望退職の募集を発表している。経営課題の一つであった固定費のスリム化につながり、今後の収益力向上が想定されるものとして、ポジティブに捉えられる格好になっているようだ。SMBC日興証券やUBSなど投資判断格上げの動きが相次いで観測されている。なお、第1四半期営業利益は75.3億円で前年同期比0.4%増益にとどまったが、ほぼ市場予想の範囲内と捉えられているもよう。

<6210> 東洋機械金属 572 -66下落率トップ。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は4.5億円、前年同期比42.3%増と大幅増益になっているが、上半期の大幅増益計画から足元の好業績は織り込み済み、通期計画も据え置きなどで短期的な出尽くし感が先行する格好になっているようだ。なお、為替差益の一巡で経常利益では前年同期比2ケタの減益にもなる状況へ。

<5659> 日本精線 629 +100買い気配。燃料電池車用水素ステーションへの実用化を目指した水素発生器を、アルミ表面技術研究所と共同開発したと報じられている。2、3年後に毎時300立方メートルの水素を発生する実用器を完成させる計画のもよう。燃料電池関連の出遅れとして短期資金の関心が高まる格好に。先週24日に第1四半期の好決算を発表していることも買い安心材料。

<8036> 日立ハイテク 2794 +276大幅高。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は135億円となり、ほぼ従来の上半期予想137億円に達する状況ともなっている。つれて、会社側では上半期計画を172億円にまで上方修正している。第1四半期の市場予想は80億円弱で大幅な上振れはポジティブサプライズにつながる格好へ。JPモルガン(JPM)では投資判断を「オーバーウェイト」に格上げへ。目標株価引き上げの動きも相次いでいるが、モルガン・スタンレー(MS)では3200円にまで引き上げている。

<4779> ソフトブレーン 271 +19急伸。本日の寄り付き後に上半期業績予想の上方修正を発表しており、上値追い材料とされている。営業利益は従来予想の2億円から2.9億円に上方修正、eセールスマネージャー関連事業、フィールドマーケティング事業を中心に堅調推移のほか、システム開発事業における事業構造改革の実施なども寄与する格好へ。短期資金の関心も集まりやすく、ショートカバーなども誘われる動きになっているとみられる。

<8308> りそなHD 609.0 +31.3しっかり。預金保険法優先株式の残存額1960億円を全て買い入れ消却すると発表、14%の希薄化要因が消滅することになる。方向性は織り込み済みだが、想定よりも早いタイミングとの見方は多いようだ。公的資金としては早期健全化法優先株1280億円が残り、この返済タイミングに関する見方は分かれているものの、規模も小さく、希薄化を意識する状況でもないもよう。目先、相対的な株価の割安感がクローズアップされてくるといった見方にも。

<4185> JSR 1770 -11決算発表後は伸び悩む。第1四半期営業利益は81.3億円で前年同期比12.7%減益、上半期計画170億円に対する進捗率は47.8%にとどまっている。在庫評価益の消失などもあって、減益は見込まれていたものの、市場コンセンサス90億円レベルを下回る形に。通期の業績上振れ期待などもやや低下する格好のようだ。《FA》

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