「今すぐ」ではないが、「いずれは働きたい」主婦たち 就労意欲をどう活かす?

2014年7月24日 13:16

 共働きが主流になった今、専業主婦たちの就労意欲は高い。女性に関するマーケティング事業を手掛ける「リビングくらしHOW研究所」が、全国623人の主婦(平均年齢44歳)にアンケートを実施したところ、全体の4割は「現在、仕事をしていない」と回答。そのうち、「すぐにでも働きたい」と「いずれは働きたい」を合わせた割合は63.3%で、「考えていない」(34.3%)を大きく上回った。就労意欲は若い世代ほど高く、30代では8割以上が「(遅かれ早かれ)働きたい」と考えている。ただ、全体を通して「すぐにでも働きたい」は1割台と少数派で、「いつかは働きたいが、今すぐにというわけではない」主婦が多いようだ。

 主婦たちは再就職にあたって、様々な不安を抱いている。「あなたが再就職・転職をする場合、不安に思っているのはどんなことですか?」と尋ねたところ、20~30代の最多は「子育てや家事との両立」で7~8割を占め、40代では「人間関係」が6割、50代以上では「年齢的に難しそう」が最も多く、約7割を占めた。「仕事をしていない期間(ブランク)が長いこと」を挙げた割合は、20~40代でも3人に1人、50代以上では5人に1人と、「両立への不安」よりも少ない。

 そんな主婦たちが再就職先に求める条件は、優先順位の高い順に「家から近い」「家事・子育てに支障がない」「給料」「時間の自由」となっており、賃金の高さよりも、両立のしやすさが求められている。いったん“家庭に入った”女性たちは、就労意欲はありつつも、両立への不安から「条件が合えば」「いずれは……」などと尻込みしがちだ。彼女たちの能力を上手く活かすためには、両立のしやすい職場環境の整備が急務だろう。

 経済産業省はこうした「眠った労働力」を掘り起こそうと、「主婦インターンシップ」を実施している。育児や介護などで退職した女性が、中小企業で2週間~3ヶ月間、日給ありのインターンシップを経験するというもので、昨年度は延べ3252人の女性が参加。47%が実際の就職につながった。(編集担当:北条かや)

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