超絶技巧を多数収録したデイヴィット・ギャレット『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』が首位を獲得
2014年7月16日 16:50
7月11日に公開されたデイヴィット・ギャレット初主演映画『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』。19世紀、超絶技巧で人々の度肝を抜き“悪魔のヴァイオリニスト”と呼ばれた伝説のヴァイオリン奏者・作曲家、パガニーニの破天荒な人生を描いた話題作だ。これにインスパイアされリリースされたデイヴィット・ギャレットのニュー・アルバム『愛と狂気のヴァイオリニスト』が、3週連続のチャートイン、そして今週は遂にBillboard JAPAN Top Classical Albums第1位へ躍り出た。ご存じパガニーニのカプリースはもちろん、タルティーニ『悪魔のトリル』など、超絶技巧曲を多数収録。その他デイヴィッド・ギャレットのオリジナル作品や有名曲のアレンジなどが、5億円の愛器ストラディヴァリウスで奏でられる。
続いて、テレビ朝日『関ジャニの仕分け∞』のカラオケ対決で連勝を続けるサラ・オイレンが2012年にリリースした1stアルバム『セレステ』が5度目のチャートインを記録し、今週は2位へ返り咲いた。夏には待望の新譜リリースを控えており、話題のヴォイスだけでなく、ヴァイオリンの演奏や、イタリア語・日本語・英語による作詞など、まだ見ぬ多彩な才能が堪能できる内容となりそうだ。
第3位はバッハ・コレギウム・ジャパンによる完全限定生産の豪華ボックスセット『バッハ 教会カンタータ全集』。バッハ・コレギウム・ジャパンが18年間の歳月をかけ、世界のバッハ演奏の名手達と収録した教会カンタータの全貌を見渡せる、この記念碑的作品にもなっている。このボックスセットの為に、全55枚組のCD全点をHybrid SACD盤化、日本語解説書や歌詞対訳も全面改訂した。指揮の鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンは、第45回サントリー音楽賞を受賞したことでも話題となっている。
他、日本映画史上の最高傑作のひとつと評される、松本清張原作の映画『砂の器』公開40周年を記念してライブ録音された『組曲「宿命」~映画「砂の器」公開40周年記念~』が8位にチャートイン。ビルボードジャパンが2014年3月に主催した演奏会のライブ録音をCD化。テーマ音楽、ピアノと管弦楽のための組曲『宿命』が約40年ぶりに全曲再演されたことで話題となった。「中学生の頃に映画を観て号泣した」と話す西本智実の指揮、映画の主役・加藤剛を彷彿させる外山啓介、そして日本フィルハーモニー交響楽団の織りなす、色彩豊かな音色が『宿命』の旋律は、音楽がもたらす美しくも哀しい情景を、心の芯から体感させてくれる。
text:yokano