ジャストシス、ベネッセHD、野村HDなど/本日の注目個別銘柄
2014年7月10日 16:43
<9783> ベネッセHD 4145 -215売り先行。約760万件の顧客情報が漏洩したと発表、最大で約2070万件にのぼる可能性があるともしている。ソフトバンクグループで情報漏洩が起きた際は、一人当たり500円が補償されたもようであり、業績への影響に対する警戒感が先行する形に。現段階では、肝心な情報漏洩していないことで、金銭的な補償は考えていないとしている。
<8604> 野村HD 676 -22下げ目立つ。売買代金も東証1部で2位になっている。特に目立った悪材料は観測されていないものの、海外投資家を中心として売り圧力が強まっているなど、需給面が主導しているとの見方になっているようだ。前日に25日移動平均線を割り込んで、換金売りが優勢の展開にも。証券・保険・銀行など、本日は金融関連株の下落が目立っている。
<7013> IHI 471 +5買い優勢。メリルリンチ(ML)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も520円から580円に引き上げている。航空機エンジン事業が収益回収期に入る見込みであること、海外の大型工事が収益寄与するフェーズに入ること、自動車用ターボチャージャが内定案件の寄与で販売台数が拡大することなどを評価。重機械セクターのトップピックとして推奨しているようだ。
<5423> 東京製鐵 501 -29さえない。JPモルガン(JPM)では鉄鋼セクター5社のカバレッジを開始、同社の投資判断は「アンダーウェイト」、目標株価は510円とされている。前半は生産調整、後半はスクラップ市況の上昇がリスク要因とみているもよう。高炉の原料コスト低下に伴い相対的な価格競争力が低下しているなか、コストアップ要因も多く、業績のアップサイドは期待しにくいとの評価。
<8178> マルエツ 378 +10しっかり。第1四半期営業利益は11.5億円となり、前年同期比約4倍になった公算が大きいと伝わっている。上半期の会社計画は前年同期比3割増の13億円であり、進捗率は9割弱の水準に達している。業績予想は据え置く公算とされているが、将来的な上振れを想定する動きにも。
<7844> マーベラス 1199 +86強い動きが目立つ。東海東京では前日に、投資判断「1」継続で目標株価を970円から1300円に引き上げている。このなかで、10月には超大型IPを採用した新規アプリもリリースされる予定と指摘しており、注目を高めさせているようだ。また、今期営業利益は会社計画の38億円に対して49億円にまで上方修正している。さらに、本日の一部報道では、「NEXT50上場中堅企業ランキング」で第2位になっていることも伝わっている。
<4686> ジャストシス 839 -146一時ストップ安。ベネッセ<9783>の顧客情報漏洩問題において、情報を流用したのは同社であることが発覚したと伝わっている。会社側では現在のところ確認中であるとしているようだ。同社は、小学生・中学生向けクラウド型の通信教育「スマイルゼミ」を手掛けている。情報流用に関する詳細は不明ながら、今後の信用力低下や顧客離れにつながっていく可能性などの警戒感が先行する流れに。
<8570> イオンFS 2422 -167下げ目立つ。みずほ証券では投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に格下げしている。目標株価は2200円から2100円に引き下げへ。第1四半期経常利益は95億円、前年同期比3%増にとどまると予想、通期計画に対する進捗率は19%弱にとどまり、会社計画達成確度は高くないと見込んでいるもよう。足元での利益の伸び率がやや鈍化しているなか、バリュエーションはやや高い水準にあると判断しているもよう。
<2670> ABCマート 5340 +60堅調。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は132億円で前年同期比30.4%増と大幅増益になり、会社計画を30億円程度上回っているもよう。通期計画358億円、前期比4.9%増益予想は据え置いているが、上振れ期待などが先行する状況とみられる。野村ではコストコントロールが想定以上に進んでいるとの評価、通期営業利益は400億円にまで上方修正へ。目標株価も5500円から6400円にまで引き上げている。
<6205> OKK 155 0堅調。前日に6月の工作機械受注が発表されている。日本工作機械工業会が発表した6月の受注は前年同月比34.2%増、前月の同24.1%増から再度拡大ピッチが早まる状況に。個別では、同社の受注高が同45.0%増と高い伸び。プラス転換した5月の同23.4%増に続いて、相対的に伸び率が大きくなっていることが材料視される格好に。《FA》