前場に注目すべき3つのポイント~鳥貴族が東証ジャスダックに新規上場

2014年7月10日 08:17


*08:20JST 前場に注目すべき3つのポイント~鳥貴族が東証ジャスダックに新規上場

10日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:物色意欲の強さからリバウンドを意識したスタンス
■外資系証券の注文動向:差し引き410万株の売り越し
■前場の注目材料:鳥貴族<3193>が東証ジャスダックに新規上場(公開価格:2800円)

■物色意欲の強さからリバウンドを意識したスタンス

☆日経225想定レンジ:上限15400円-下限15300円

10日の東京市場は引き続きこう着感の強い相場展開になりそうだ。9日の米国市場では、アルミ最大手アルコアの決算が好感されたほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の内容を受けて、早期利上げへの警戒が後退したことが好感されて上昇。この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高の15350円だった。円相場は1ドル101円60銭辺りで推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まることになろう。日経平均は9日までの調整で25日線を一時割り込んでおり、支持線として機能する格好から自律反発の流れは意識される。明日にはオプションSQ(特別清算指数算出)を控えていることもあり、先物主導による仕掛け的な売買も意識されそうである。

また、9日の東京市場は東証1部の7割以上の銘柄が下げ、規模別指数では小型株指数の弱さが目立った。マザーズ指数は2%近い下げになるなか、個人主体の中小型株の需給懸念も警戒されやすいところ。

しかし、指数インパクトが大きいソフトバンク<9984>がプラスに転じていたほか、中小型株についてもミクシィ<2121>、菊池製作所<3444>などが切り返しをみせるなど、物色意欲の強さは窺えた。また、ワイヤレスG<9419>などは10%近いきつい下げであったが、これまでの上昇基調の強さから見れば、調整トレンド内での推移であり、押し目狙いのタイミング待ちといったところだろう。

資金の逃げ足は速く、テーマ物色についても一巡感はあるが、物色意欲の強さから良好な需給状況が続いていると考えられ、リバウンドを意識したスタンスになりそうだ。また、ソフトバンクの戻りをみると、売り仕掛けしづらい需給状況とみられ、米モメンタム株下落による中小型株への悪影響も限られそうなムードであろう。

■外資系証券の注文動向:差し引き410万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1090万株、買い680万株、差し引き410万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

7月3日(木):80万株の売り越し
7月4日(金):220万株の買い越し
7月7日(月):70万株の売り越し
7月8日(火):20万株の買い越し
7月9日(水):290万株の売り越し

■前場の注目材料

・上期工作機械受注額、前年同期比35.5%増
・内閣府、車の自動運転用「グローバルダイナミックマップ」作成へ
・鳥貴族<3193>が東証ジャスダックに新規上場(公開価格:2800円)

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

08:50 先週分対外対内証券売買
08:50 5月機械受注(前月比予想:+0.7%、4月:-9.1%)
08:50 6月国内企業物価指数(前年比予想:+4.5%、5月:+4.4%)
08:50 5月第3次産業活動指数(前月比予想:+1.7%、4月:-5.4%)

<海外>

10:30 豪・6月失業率(予想:5.9%、5月:5.8%)
11:00 中・6月貿易収支(予想:+369.5億ドル、5月:+359.2億ドル)《KO》

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