Androidデバイスで、最近接続したWi-FiネットワークのSSIDをスリープ時にブロードキャストする問題が発見される

2014年7月5日 22:49

比較的新しいバージョンのAndroid OSを搭載した端末で、最近接続したWi-FiネットワークのSSIDをスリープ時に最大15件までブロードキャストしてしまうという問題をElectronic Frontier Foundation(EFF)が発見したそうだ(EFFのブログ記事ITnews.com.auの記事本家/.)。

この問題は、Android 3.1で導入されたPreferred Network Offload(PNO)が原因。PNOはバッテリー消費とモバイルデータ使用量を減らすため、端末がスリープ状態でも利用可能なWi-Fiネットワークを探し、自動で接続する機能だ。しかし、その際に最近接続したWi-FiネットワークのSSIDをブロードキャストするため、位置情報の履歴として悪用される可能性があるという。EFFのテストによると、Android 4.1.2以降の端末の多くがこの問題の影響を受けるが、HTC One MiniやSamsung Galaxy S3/S4のように影響を受けない端末もある。逆にAndroid 2.3.x以前の端末でも、Motorola Droid 3など影響を受ける端末もあるとのこと。一方、iOS 6/7は影響を受けないものの、iOS 5では影響を受けるiPadが1台あったそうだ。また、Windows 7やOS Xを搭載したパソコンの多くが同様の影響を受けるものの、移動中は電源を切っていることが多いため、問題になることは少ないとしている。

問題のコードはオープンソースプロジェクト「wpa_supplicant」に含まれる。Googleは既にパッチを提出しているが、Androidにパッチが適用されるまでには時間がかかるとみられる。EFFでは回避方法として、Android端末のWi-Fi詳細設定で「スリープ時のWi-Fi接続」を「使用しない」にする方法を紹介している。ただし、Motorola Droid 4など一部の端末では、ブロードキャストしたくないWi-Fiネットワークから切断して履歴から消去するか、未使用時にWi-Fi自体をオフにする必要があるとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | モバイルセクション | モバイル | YRO | ネットワーク | Android | プライバシ

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