JR東日本、新型通勤電車の概要を公開 営業運転は15年秋ごろ
2014年7月2日 17:36
JR東日本は2日、これまでの技術開発成果を取り入れた次世代の新型通勤電車(E235系)の量産先行車を製作すると発表した。2015年3月以降に完成し、走行試験を経て15年秋頃から山手線で営業運転を開始する予定という。
同社によると、新型車両のキーワードは、「お客さま、社会とコミュニケーションする車両」。前面の大きな窓や表示装置で、人や社会を繋ぐ情報の窓を表現する。また、居住空間を広く感じられるオープンなデザインにするという。
主な特徴として、優先席を増設するほか、車いすやベビーカーをの利用者向けに、「フリースペース」を各車両に整備する。腰掛幅は、現状の45cmから46㎝に拡大。全面と側面の行き先表示装置はフルカラー化、広告媒体はデジタルサイネージ化する。
安全面では、車体強度を向上させるほか、改良型戸閉装置の採用などで、安全性向上を実現するという。線路と電力設備の状態監視装置を試験的に搭載し、営業車両から地上設備を監視することで安全性、安定性向上の実現に向けた技術開発も推進するという。
環境面では、主制御器に次世代半導体素子(SiC)を採用して車両の消費電力を抑制する。また、オイルフリーコンプレッサを同社で初めて搭載し、環境負荷を低減するという。