オリコ、三機工業、鉄建など/本日の注目個別銘柄

2014年6月27日 16:48


<8585> オリコ 263 +17人気化。4月21日以来の高値を一気に更新している。本日は同社のほか、アプラス<8589>やアコム<8572>、ジャックス<8584>など、ノンバンクの一角で上げが目立つ展開に。特に新規の買い材料は観測されていないものの、前日にはアイフル<8515>やJトラスト<8508>が活況となっていることで、循環物色の流れが波及しているものと観測される。引き続き規制緩和に対する期待感、並びに、前日にヤフー<4689>が「KCの」一部事業を買収したことによる再編期待の波及などもノンバンクの買い材料に。

<9503> 関西電力 956 +7しっかり。本日は電力・ガスが業種別上昇率のトップになっている。全般的に、株主総会を通過したことで、安心感が優勢となっているようだ。同社に関しては、大阪市市長が8.9%所有する株式の売却方針を明らかにしており、対応次第では「物言う株主」に売却して経営を厳しくチェックしてもらうなどともコメント。今後の経営改革が早まるとの思惑にもつながっているようだ。

<6723> ルネサス 774 -26軟調。三菱UFJでは投資判断を「ニュートラル」から「アンダーパフォーム」に格下げ、目標株価は670円を据え置いている。計画が保守的であるため、足元の業績は上振れの可能性が高いが、サプライズにはなりにくいと指摘。構造改革による目先の利益拡大を評価する局面から、今後は実力値の利益水準を見極める局面に入ったと捉えているもよう。現在の株価水準は割高と指摘。

<1961> 三機工業 772 +52上昇率4位。自己株式の取得を前日に発表している。発行済み株式数の3.05%に当たる200万株を取得上限としており、取得期間は6月27日から9月30日まで。昨年5月にも発行済み株式数の5.75%を上限とする自社株買いを実施、9月にかけて上限まで買い付けた実績がある。短期的な需給改善期待に加えて、一株当たりの価値向上などを評価する動きにも

<4528> 小野薬品工業 8980 +430買い先行。皮膚がんの「メラノーマ」について、厚生労働省では同社が開発した治療薬「オプジーボ」を承認する方針を決めたと一部で伝わっている。世界に先駆けての承認となるもよう。もともと商品化への期待は高かった製品であるが、今後の業績インパクトも大きいとみられているだけに、開発の進展が確認されたことを評価する動きが先行する。

<1815> 鉄建 327 +18賑わう。一部の証券紙で取り上げられており、短期資金中心に関心が集まる状況となっているもよう。建設株人気は、大手ゼネコン株から今後は出遅れ好業績株にシフトする可能性が高いと見られる中、今期業績が超過達成の公算である同社に注目しているようだ。9ヶ月ぶりのゴールデンクロス達成など株価の出遅れ感が強く、信用買い残が大幅に減少していることなども妙味と。

<7014> 名村造船 962 +38強い動きが目立つ。SMBC日興証券では、韓国造船企業の取材レポートをリリースしている。造船市況の回復に加え、過去に比べ採算性を重視する姿勢が強くなっている印象であり、業界全体としてポジティブとしている。また、LNG船は今後年間40-50隻程度の需要が中長期的に続くと予想している企業が多く、顧客が日本企業であるケースが多いことから、日本の造船ヤードが受注することができる可能性が高いとのコメントが目立ったようだ。

<6703> OKI 220 +5しっかり。ゴールドマン・サックス(GS)では、第1四半期営業損益の赤字幅大幅縮小がポジティブサプライズになる可能性があると指摘している。前年同期22億円の赤字に対して5億円の赤字にとどまると予想。構造改革効果によって、プリンタ事業の損益が大幅に改善すると見込んでいるようだ。株価の見直しの動きにつながっているとみられる。

<3086> Jフロント 703 -11伸び悩む。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は104億円で前年同期比18.7%増益となり、上半期計画174億円、同2.9%減益予想に対して順調なスタートを切る形になっている。消費増税前の駆け込み需要が想定以上に好調、会社計画も上回ったとみられている。ただ、市場予想の範囲内の水準でサプライズは限定的、5月に入って百貨店売上高の前年比マイナス幅の縮小が緩やかになっているとの指摘もあり、評価の動きは限定的にとどまる形。

<8088> 岩谷産業 722 -3反落。燃料電池車関連として前日は一時ストップ高まで急騰したものの、本日は利食い売りが先行する格好に。三菱化工機<6331>や加地テック<6391>が連日の急伸となっている中、上値の重さが目立つ状況にある。2社と比べて時価総額が大きいこと、1000株単位であり株価の値頃感の乏しさがネックとなっていることから、短期資金が相対的に手掛けにくい状況と考えられる。《FA》

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