日本板硝子、豆蔵HD、大平洋金属など/本日の注目個別銘柄
2014年6月19日 16:36
<6753> シャープ 325 +11買い優勢。どんな形にもできる液晶を開発したと発表、パネルにカーブをつけたり、穴をあけたりすることもできるようになるようだ。2017年度までに実用化を目指すとしている。今後の市場拡大が期待されるウェアラブル用途など、採用分野の幅が一気に広がるとも想定され、中期的な業績インパクトなどを期待する動きが先行する形に。
<5202> 日本板硝子 145 +21急伸。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も135円から200円にまで引き上げており、見直しのきっかけ材料となっているようだ。野村では、リストラによるコスト削減完了に伴い、キャッシュフローは着実に改善してきたと評価。また、今年には欧州自動車ガラスの需要が回復、来年には建築ガラスの需要が回復と考えており、17年3月期営業利益予想は従来の260億円から350億円に上方修正しているもよう。
<1944> きんでん 984 +45上げ目立つ。同社のほか、関電工<1942>など電気工事会社の一角、昭和電線<5805>や東特線<5807>など電線株の一角が強い動きになっている。政府・自民党が電線の地中化を促す新法を制定する検討に入ったとの報道が伝わっており、ビジネスチャンスの拡大に寄与すると想定されているようだ。全国に約3500万本ある既存の電柱の電線地中化も促すなどとされている。
<5541> 大平洋金属 486 -17さえない。ニッケル市況の下落がマイナス材料につながっている。ニッケル在庫が約5年ぶりの大幅増となり、過去最大に達したもよう。ここまで高まっていた供給懸念が後退、前日のニッケル市況は約2%の下落となっている。ニッケル市況上昇をはやして買われてきた同社には、ストレートに売り材料とされる形へ。
<6506> 安川電機 1236 -29さえない。クレディ・スイス(CS)では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1400円から1300円に引き下げている。今期は先行投資負担増が重いうえ、今第4四半期から来第2四半期にかけては、スマホ向けサーボモータ需要の減少と自動車設備投資の踊り場、円安効果の消滅などで、業績の減益局面の到来が懸念されるとしている。なお、CSではTHK<6481>の投資判断は格上げしている。
<3756> 豆蔵HD 516 +80上昇率トップ。日本マイクロソフトと組んで、低コストで動画などのコンテンツ配信ができるクラウドサービスを開始すると報じられている。初期費用を10分の1以下に抑えられるようだ。動画配信サービスの市場拡大が見込まれる中で、事業機会が広がっていくとの期待が先行する格好に。
<4205> 日本ゼオン 1002 +56しっかり。バークレイズでは投資判断「イコールウェイト」ながら、目標株価を1150円にまで引き上げている。耐油性特殊合成ゴム領域における競争力を高く評価、特殊化学品等の高付加価値製品に特化した事業戦略も合理的と判断しているもよう。今期営業利益は会社予想の250億円に対して310億円を想定している。
<4612> 日本ペイント 1970 +30連日の上場来高値を更新。シティでは投資判断「1」を継続で、目標株価を1990円から2180円へと引き上げている。国内外での良好な業績と強固な基盤を有する中国を中心としたアジア圏での中長期の成長ポテンシャルを評価、長期視点で売上と利益水準で世界トップを目指せる稀有な企業として、今後一段と注目が高まると考えているようだ。0.4倍台の信用倍率など需給面も買い安心感につながる形へ。
<4452> 花王 4101 +43堅調。上半期営業利益は前年同期比5%増の450億円程度になり、従来予想を20億円程度上回ったもようとの観測報道が伝わっている。アジアで紙おむつや洗剤などの販売が好調、消費増税後の反動減も限定的であったもよう。ただ、490億円程度の市場コンセンサスは下回る状況であり、1-3月期の396億円と比較すると4-6月期は低水準にとどまる格好となる。主力株が一斉高となる好地合いの中で、上昇幅は限定的にとどまっている。
<6724> エプソン 4220 +290朝方から強い動きが目立つ。シティでは、4-6月のプレビューレポートをリリースしている。IFRS基準の上半期事業利益240億円に対して、会社側では4-6月期は半分程度を想定していたもよう。ただ、IJP消耗品や半導体の売上高が過達、経費執行が遅延して推移しており、事業利益で150億円前後が視野に入る印象としている。これに、営業利益では、年金制度変更に伴う一過性の増益要因約200億円が加わるようだ。今期も業績の上振れ期待などが高まる状況にも。《FA》