岡山大、微生物が作る酸化鉄が高性能電極として利用できることを発見

2014年6月19日 00:11

 岡山大学の高田潤特任教授・橋本英樹助教らによる研究グループは、微生物が作り出す酸化鉄がリチウムイオン二次電池の負極材料として高い性能を示すことを明らかにした。

 湧水や溝など、自然界の地下水が湧き出る場所では微生物が作り出す酸化鉄(褐色の沈殿物)が見られるが、これは美観を損ねる役に立たない物だと思われていた。

 今回の研究では、微生物が作り出した酸化鉄の特性を調べたところ、従来の負極材料の3倍の電気容量を蓄えられることや、充電と放電を繰り返しても高い電気容量が維持されることが分かった。また、大電流を流しても高い電気容量を維持するため、高速充電なども実現できる可能性が高い。

 微生物由来の材料は、低コストでエコなため、新しい電池の開発に役立つと期待されている。

 なお、この内容は、米国科学雑誌「ACS Applied Materials & Interfaces」に掲載された。

関連記事

最新記事