2014年、キヤノンの高級一眼レフ「EOS-1」生誕25周年、同時に交換レンズ生産1億本超を達成

2014年6月17日 13:25

 キヤノンのデジタル一眼レフカメラなどで使用する交換レンズが4月28日に、累計生産本数が1億本に達した。

 一眼レフカメラ「EOS」の登場とともに1987年に発売された「EFレンズ」シリーズで、ミラーレスカメラ専用も 含めて、初心者用からプロ用まで現在80種類以上をラインアップしている。カメラレンズ生産台数1億本超えは世界初の記録だ。

 キヤノンのEOSブランド本体は2013年まで11年連続で世界シェア(占有率)トップにあり、ボディ累計7000万台以上を生産している。 プロ向けデジタル一眼レフカメラの世界市場は、キヤノンとニコンの国内2社が独占している。ニコンの交換レンズ「NIKKOR」も今年1月に生産本数8500万本を達成した。

 ところで今年2014年は、キヤノン一眼レフカメラ「EOS」のフラッグシップモデル「EOS-1」シリーズ誕生から25周年にあたる。初号機「EOS-1」の発売は1989年のことだったのだ。

 1987年に、世界初の電子マウント方式を採用し、AF(オートフォーカス)駆動や絞り調整などを電気信号で行なう完全電子制御化を実現したAF一眼レフカメラ「EOS」が誕生。その2年後、1989 年に、「意思に従う自動化」というEOS の思想に基づき、最先端技術や最高クラスの性能と高耐久性・堅牢性・信頼性を飛躍的に高めた、職業写真家の高度な要求に応える最高級機「EOS-1」1号機が誕生した。

 1990年代に入り、プロの世界でもAF機能を使用する写真家が増加するという傾向を受けて、1994年にはAF測距点を多点化させ動体予測の精度を高めた「EOS-1N」を発売している。さらに2000年には、最高約9コマ/秒の高速連写にも追従する動体予測と、45点の測距点による高い被写体捕捉能力のAF機能を搭載した「EOS-1V」を投入するなど、プロ写真家の要求に応える銀塩写真機のフラッグシップ機を発表してきた。

 プロ用機器でもデジタル写真時代を迎えた2001年には、デジタル一眼レフカメラの最高級機「EOS-1D」を、2002年には35mmフルサイズセンサーを搭載した「EOS-1Ds」を発売。以降、画質と連写性能を向上させながらラインアップの強化を図ってきた。
2012年6月には、初代「EOS-1」から13 機種目となる「EOS-1D X」を発売。これは、高画質&高速連写を進化させた最新機であり、報道・スポーツの現場やコマーシャル、ネイチャーフォトなど幅広い分野のプロが使用し、高い評価を得ている機種だ。

 2012年12月に発売した4K動画記録が可能な「Cinema EOS」とも呼ばれるデジタル一眼レフカメラ「EOS-1D C」を含め、「EOS-1」シリーズは、2014年6月10日現在、合計14 機種のラインアップとなっている。

 現在、キヤノンの一眼レフがプロに支持される理由は、圧倒的なプロ・サービス体制にある。今、ブラジルでワールドカップが行なわれているが、キヤノンはプロ写真家のために100台以上の代替機と代替レンズなどの機材を用意して、修理サービスを含めた現地プロ・サービスを実施している。このサービス体制はオリンピックなどスポーツイベントだけではなく、パリコレなどファッションイベント、モーターショーなどの国際的な展示会などに及ぶ。(編集担当:吉田恒) 

関連記事

最新記事