エイチーム、日本新薬、第一精工など/本日の注目個別銘柄
2014年6月16日 16:42
<3662> エイチーム 6330 -880売り優勢。先週末に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は10.1億円で前年同期比24%減益、2-4月期では同34%減益となっている。足元で減益幅が拡大する格好であるものの、上半期決算時に通期予想を下方修正しており、決算数値には特にインパクトは大きくないと見られる。ただ、説明会においては、LINEなどのメッセンジャープラットフォーマー向けタイトル作成に遅延が発生していることがアナウンスされているもようで、ネガティブに捉える向きもあるようだ。
<4516> 日本新薬 2391 +400ストップ高。肺動脈性肺高血圧症治療薬「セレキシパグ」のフェーズ3試験結果が発表されており、有効性の主要評価項目を達成しているようだ。好結果になるとの見方は優勢であったが、あらためて今後のロイヤリティ収入拡大に伴う成長期待が高まる方向へ。シティでは、2019.3期における海外からのセレキシパグのロイヤリティを72億円、ロイヤリティ率を15%、末端海外売上を480億円などと予想していたようだ。
<7276> 小糸製作所 2564 -65売り先行。野村では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価は2600円としている。中期利益成長力への高い評価は不変であるが、株価は16.3期業績を織り込みつつあると判断しているもよう。LEDヘッドランプの一段の収益性向上、海外での拡販進展やLEDヘッドランプ普及加速などがより見えてくれば、さらなる評価も可能としている。
<6640> 第一精工 1928 +312上昇率2位。ロボット関連の一角として関心が向かう展開のようだ。一部報道では、モノの回転力を検出するトルクセンサーで従来より小型な廉価製品を開発したと伝わっている。介護用など対人ロボットの腕の間接部分向け製品であり、3月からロボットメーカーに営業開始のもよう。本日もロボット関連の株価高騰が目立っており、物色の支援材料へとつながっている。
<4275> カーリットHD 665 +100連日のストップ高。先週末に一部証券紙で取り上げられており、物色のきっかけ材料へとつながっている。20億円を投じた試験場が今期に本格稼働、リチウムイオン電池など、メーカーが量産する前の製品の機能テストを受託する。二次電池市場の拡大に伴う業容拡大への期待感などを高めていく動きに。株価水準の割安感なども引き続き意識される。
<2006> 東福製粉 128 +30ストップ高比例配分。日本製粉<2001>がTOBを実施して連結子会社化すると発表、TOB価格に鞘寄せを目指す動きになっているようだ。出資比率は22.63%から51%にまで引き上げる計画、買い付け株数には上限があるため、完全に鞘寄せするまでには至らないが、TOB価格161円は先週末終値から64%強の高いプレミアム水準となっている。
<1881> NIPPO 1718 +77強い動きが目立つ。野村では投資判断「ニュートラル」継続ながら、業績予想を上方修正している。今期営業利益は従来予想の270億円から355億円に増額、会社計画280億円も大幅に上回り、増益をキープすると予想しているようだ。建設事業の採算改善に伴う粗利益率の上昇を織り込んだとしているようだ。業績の目先ピークアウト懸念が後退する形に。
<3770> ザッパラス 629 -33下げ目立つ。先週末に決算を発表、今期の業績見通しが失望売りにつながっているようだ。前期営業利益は7.2億円で前期比49%減益、第3四半期決算時に下方修正した水準での着地となった。一方、今期は収支均衡を予想、フィーチャーフォンユーザーの減少が響く格好のようだ。四季報予想は7.2億円であり、想定以上の収益伸び悩みにネガティブなインパクト。
<3524> 日東製網 156 +5買い先行。先週末に前4月期の決算を発表している。営業利益は8.8億円で前期比47.8%増益、従来計画の5.5億円を大きく上回る着地になっている。一方、今期は6.5億円で同26.5%の大幅減益見通しだが、四季報予想の5.3億円などは上回る格好に。消費増税前の駆け込み需要の発生、陸上用ネットなどの粗利益率改善などが業績上振れ着地の背景。期末配当金も2円から2.5円に増配としている。
<8227> しまむら 10330 -230さえない。第1四半期営業利益は前年同期比6%減の90億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。消費増税後の実質値下げが収益を圧迫、第1四半期としては2期連続での減益となる形に。社内計画には達しなかったとの見方であり、通期予想は下方修正を迫られる可能性があるとも。なお、第1四半期の市場コンセンサスは94億円程度であったようだ。《FA》