日本航空機開発協会と5社、次世代航空機「777X」開発へ 米ボーイングと覚書
2014年6月13日 17:35
一般財団法人日本航空機開発協会と、三菱重工、川崎重工、富士重工、新明和工業、及び日本飛行機の5社は12日、米国ボーイング社との間で、次世代大型旅客機「777X」の開発・量産事業に参画するための主要契約条件に関する覚書に調印したと発表した。
777Xは、ボーイング社の大型旅客機777シリーズの後継機で、777-8Xおよび777-9Xの2機種で構成される。777Xは現在、9Xを開発中で、2017年に製造を開始、初号機の引渡しは2020年が予定されている。
777Xの機体構造分担は、現行777における各社の担当を基本的に踏襲。三菱重工が後部・尾部胴体及び乗降扉を、川崎重工が前部・中部胴体、主脚格納部、貨物扉及び圧力隔壁を、富士重工が中央翼、中央翼・主脚格納部結合、主脚扉及び翼胴フェアリング(前部)を、新明和工業が翼胴フェアリング(中・後部)を、日本飛行機が主翼構成品をそれぞれ手がける計画である。
日本企業全体の製造規模は、777に比べ777Xでは胴体延長による機体の大型化などにより、777を上回るとされている。
777Xは、新型エンジンの搭載や複合材主翼を採用した最新鋭機であり、エアバスなどの競合機と比べ、燃費を12%削減、運航コストを10%削減できるという。座席数は400席超、航続距離1万5000kmで、現在、日本航空(JAL)や全日空(ANA)などで主力機として運用されている777-300ER型機と比べて、座席数、航続距離ともに上回る。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)