NTT、日東電工、山一電機など/本日の注目個別銘柄

2014年6月12日 16:40


<7011> 三菱重工 649 +8しっかり。独シーメンスと、仏重電大手アルストムに対してエネルギー事業の共同買収を提案する方針を固めたと伝わっている。買収実現ならエネルギー部門の売上高は米GEに匹敵する規模になるようだ。仏政府の受け入れの有無など、実現性は不透明とみられるが、事業規模拡大に向けた積極展開を評価する動きが先行へ。また、シティでは投資評価を「2」から「1」に格上げ、事業ポートフォリオの変化などをプラス材料視しているようだ。

<9432> NTT 6299 +83堅調。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も6200円から6700円に引き上げている。ドコモ<9437>の業績V字回復の恩恵が期待されるほか、継続的な株主還元、光アクセスのサービス卸の便益が新たに寄与することなどを背景としている。なお、前日も、メリルリンチ(ML)が目標株価を6500円から6800円に引き上げており、評価材料視された経緯がある。

<5726> 大阪チタニウムテクノロジーズ 1916 -95売り優勢。チタンの価格が2年連続で下落と報じられている。スポンジチタンの国内大口需要家向け価格は1キロ1550-2050円、前年度比5-6%やすい水準で決着と伝わっている。航空機向けなどを主体とした輸出価格の下落も影響と。航空機需要の拡大に伴う業績回復期待も高まりつつあったため、ネガティブな反応が強まる格好へ。

<6988> 日東電工 4543 -147軟調。前日に5月の月次動向を発表しており、マイナス材料と捉えられているようだ。月次売上高は前年同月比1%減、前月比3%減となり、注目される情報機能材料は同5%減、同3%減となっている。シティでは、需要の力強さが欠ける印象、情報機能材料の第1四半期売上高のシティ予想達成は難しくなったとしている。

<6941> 山一電機 616 +100急伸でストップ高。いちよしではレーティング未付与ながらポジティブなレポートをリリースしている。収益の柱であるテストソリューション事業を中心に収益回復が続いているほか、戦略製品であるYFLEXに対する引き合いも強まっているもよう。今期営業利益は会社計画の10億円に対して15億円を予想、来期も20億円に拡大と見込んでいるようだ。なお、業績インパクトなどは不明ながら、薄型多層基板に関連する特許の取得なども話題となっているもよう。

<8101> GSIクレオス 145 +8賑わう。ウエハー加工会社である仏ノヴァシックと販売代理店契約を結び、パワー半導体用の炭化ケイ素の加工サービスに乗り出したと一部で報じられている。パワー半導体の市場拡大が今後期待される中で、業績インパクトへの期待感などは高まりやすいようだ。株価水準の値頃感の強さなども意識される形に。

<9110> NSユナイテッド 265 +15賑わう。本日の早朝に、WisdomTreeの定期見直しが発表されている。指数への反映は20日引け後とされているようだ。この定期見直しに基づいて、WisdomTreeはETFをリバランスすることになる。みずほ証券の試算では、買いインパクトの筆頭に同社を挙げており、需給期待などが先行する状況のようだ。240万株、6億円強の買い需要が発生して、売買日数は5.22日としている。

<9681> 東京ドーム 493 -16さえない。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は15.7億円で前年同期比30%の減益決算となっている。先の観測報道並みの水準で着地しているが、通期業績の大幅な上振れ期待などが後退する格好になり、あらためてマイナス材料視される形になっている。コンサートイベントの開催日数減少などが響いたようだ。《FA》

関連記事

最新記事