イーブック、SUMCO、日本コンベヤなど/本日の注目個別銘柄

2014年6月6日 16:45


<6301> コマツ 2309 +47しっかり。海外建設機械関連株の上昇が刺激となっている。JOYグローバルが上振れ決算、資源価格の先行き楽観見通しなどを発表して7%近い上昇となり、キャタピラーなどの株価も強い動きとなっている。また、BNPパリバでは弱気スタンスを継続ながら、南米部門の売上予想を増額して目標株価も引き上げているようだ。

<3658> イーブック 1420 +300ストップ高。前日に第1四半期の決算を発表。営業利益は1億円で前年同期比横ばいにとどまっているが、会社側の上半期計画は0.7億円で同7割減益の見通しであった。ここまで、業績の先行きに対する過度な警戒感も強まり、年初来の下落率は53%に達していた。足元ではリブセンス<6054>など売り込まれた銘柄のリバウンドも目立っていたため、こうした流れの波及が強まる状況に。

<3436> SUMCO 914 +93買い先行。4-6月のシリコンウエハーの大口取引価格が前期比据置で決着と報じられており、ポジティブなカタリストになっているようだ。新興国でのスマホ販売の伸長、先進国での自動車向け半導体需要拡大などで、約2年続いた値下がりが一服となっている。目先は値下がり傾向が続くとの見方が大勢であっただけに、ポジティブなインパクトにつながっている。

<6976> 太陽誘電 1089 -28売り優勢。みずほ証券では投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に格下げ、目標株価も1330円から900円に引き下げている。スマホ需要は15年以降に減速感が強まると予想、加えて、ハイエンドスマホの機能向上鈍化に伴って、部品の員数増加やミックス改善なども減速してくる可能性と。同社はスマホ市場の需要減速の影響を相対的に受けやすいと指摘している。

<4996> クミアイ化学工業 653 -30下げ目立つ。前日に上半期の決算を発表、営業利益は32.6億円で前年同期比28.8%増益、従来予想の31億円を上振れての着地となっている。通期予想は26億円で前期比23.5%増益見通し、従来予想を据え置きへ。第1四半期は14.2億円で前年同期比増益率が5.6倍となっていたことで、上半期業績には上振れ期待もあったもよう。短期的な材料出尽くし感につながっている。

<6375> 日本コンベヤ 138 +9続伸、連日で強い動きが目立つ。石原環境相がリニア計画について「相当な環境負荷が生じることが懸念される」といった意見書を提出と伝わっている。大量に発生する残土などの影響を減らすよう求めたとされており、コンベヤーの特需発生なども期待材料視する声が上がっているようだ。

<6967> 新光電工 909 +43買い優勢。みずほ証券では投資判断を「アンダーパフォーム」から「中立」に格上げ、目標株価も660円から900円に引き上げており、売り方の買い戻しなどにもつながっているようだ。ハイエンド・スマホ向けICアセンブリの新規案件を獲得したもようであること、リードフレームの収益性改善が期待できることなど、幾つかの個別改善要因が出てきていることを格上げの背景としている。

<4401> ADEKA 1263 +54強い動きが目立つ。前日には岡三が投資判断を「中立」から「強気」に格上げしている。目標株価は1540円と設定しているようだ。これまで取り組んできた成長製品の育成やコストダウン効果が示現、成長製品を含めた化学品事業の収益性が変化するなかで、本格的な成長に向けた収益基盤は整ってきたと評価しているもよう。来期営業利益は従来予想の140億円から170億円にまで上方修正へ。

<6371> 椿本チエイン 870 +28しっかり。本日は複数で目標株価引き上げの動きが観測されている。クレディ・スイス(CS)では1000円から1050円に、SMBC日興証券では990円から1100円にそれぞれ引き上げへ。株主還元の積極化、業績の上振れ期待などを評価しているようだ。今期営業利益は、会社計画の186億円に対して、CSでは200億円、SMBC日興証券では204億円としている。

<9065> 山九 477 +15買い優勢。バークレイズでは投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を510円から540円に引き上げている。物流業界のトップピックと位置づけているようだ。比較的利益率の高い大型工事やシャットダウンメンテナンスの受注増加、下期以降の海外工事案件や国内コークス炉改修工事の増加期待、物流事業の営業利益率改善などを評価しているようだ。なお、バークレイズでは、近鉄エクス<9375>、郵船ロジ<9370>を格上げ、センコー<9069>を格下げしている。《FA》

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