第一生命、米プロテクティブ社を買収 米国生保市場に本格進出
2014年6月4日 18:22
第一生命保険は4日、米国の上場生命保険グループのプロテクティブ社を買収、同国生保市場に本格進出すると発表した。プロテクティブ社株主総会での承認や日米監督当局の認可条件等を踏まえ、プロテクティブ社を完全子会社として、北米市場での事業推進に取り組む方針である。事業展開に当たっては、会長・社長兼CEOのジョン・ジョンズ氏をはじめとしたプロテクティブ社の現経営陣の体制を維持する。
第一生命保険グループは、中長期経営戦略の中で、国内生保市場のシェア拡大と同時に、海外市場での事業展開の加速・利益拡大に取り組み、「アジアを代表するグローバル保険グループ」としての地位を目指している。国内生保市場では、2014年2月に、損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生保の買収による新たな市場開拓の方針を打ち出している。
海外市場では、インドネシアをはじめ豪州など5カ国に進出し、積極的な市場開拓を図っている。米国には、13年にアセットマネジメント(投資用資産の運用)事業で、ジャナス社を関連会社化している。
米国は、人口増加に支えられた堅調な経済成長が見込まれる上、生保に関し、専門的な人材や経営ノウハウなどの面で、今後の有望市場と期待されている。
プロテクティブ社は米国アラバマ州バーミングハムに本社を置く中堅の保険グループである。伝統的な生保事業や個人年金事業に加え、既契約ブロックの買収事業に強みを持ち、これまでに、企業買収、再保険を含め47件の買収を実施するなど、業界トップクラスの実績をあげている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)