「だいち2号」、合成開口レーダーのアンテナを展開 不具合乗り越え成功
2014年5月27日 07:00
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日、先日打ち上げられた陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)の、Lバンド合成開口レーダー「PALSAR-2」のアンテナの展開に成功したと発表した。
当初の計画では、アンテナは25日深夜から26日未明にかけて展開され、26日の朝にも結果が分かるはずだった。しかし何らかの不具合によりアンテナの展開に遅れが生じ、展開が完了したことが発表されたのは同日昼過ぎになってからであった。JAXAは展開が遅れた理由について、「アンテナ展開の確認に時間を要した」ためであるとしている。
「だいち2号」は今月24日に種子島宇宙センターから打ち上げられた衛星で、今回アンテナの展開に成功したPALSAR-2を駆使して地表を観測、得られたデータは防災や、災害発生後の情報収集、資源の調査や地球環境の保護に活かされる。
現在は観測開始に向けた準備の段階にあり、この間はクリティカル運用期間と呼ばれている。今後は直接伝送用通信アンテナの展開、定常モード移行作業といった工程が残されている。それが終わると、搭載機器の機能や性能の確認が行われ、さらにその後、打上から1か月後を目処に、実際に観測を行う軌道へと乗り移り、8月中旬ごろからいよいよPALSAR-2を使った観測が始まる予定だ。
(冒頭の写真は、衛星自身が撮影したもので、下に展開を終えたPALSAR-2のアンテナが写っている)
■JAXA | 陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)の Lバンド合成開口レーダ(PALSAR-2)アンテナ展開結果について
http://www.jaxa.jp/press/2014/05/20140526_daichi2_j.html
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