ソフトバンク、歩きスマホ防止アプリを提供開始
2014年5月26日 08:22
駅のプラットフォームや繁華街の通りなどで、スマートフォン(多機能携帯電話)の操作をしながら歩いている人をよく見かける。いわゆる「歩きスマホ」と呼ばれるものだ。それら「歩きスマホ」中の人たちは、メールの送受信やインターネットの検索中であるため前方不注意となり、ほかの通行人と衝突するなどの事故を起こすケースもある。特に駅のプラットフォームでの「歩きスマホ」は重大な事故を引き起こす原因となることから、構内には注意を呼びかける広告が数多く表示されている。
しかしそうした広告によって「歩きスマホ」を行う人の数が減ったかといえば、どうもそんなことはなさそうだ。相変わらず「歩きスマホ」を原因とする事故は発生しており、また街を歩いていると「歩きスマホ」中の人を大勢見かける。注意喚起を呼びかける広告は「歩きスマホ」という言葉の認知度は高めたものの、防止にはあまり効果を発揮していないようだ。
そうした中、23日にソフトバンク<9984>が「歩きスマホ」防止のためのアプリ「STOP歩きスマホ」の提供を開始した。この「STOP歩きスマホ」はAndroid用のアプリで、Google Playで無料提供される。こちらのアプリでは、スマートフォンの画面を見ながら歩くと、アプリによって警告画面が表示される。そうして警告画面が表示されている間にはスマートフォンの操作が行えなくなるという。そして歩くのをやめると、再び操作を行えるようになる。
こうした「歩きスマホ」を防止するためのアプリは、2013年12月にNTTドコモ<9437>が「あんしんモード」アプリに「歩きスマホ防止機能」を追加する形で提供を行っているが、今回ソフトバンクはこれまで継続的に行ってきた「歩きスマホ」の危険性と、マナー向上を訴える啓蒙活動の一環として今回のアプリの提供を開始したという。
危ないと分かっていても、ついついやってしまうのが「歩きスマホ」だが、このアプリがあればそうした行為も強制的に中止させられる。しかしアプリがなければ中止できないというのも、考えてみれば少し情けない話ではある。アプリなしでも「歩きスマホ」をやめられる、そうしたユーザーのマナーの向上も同時に必要ではないだろうか。(編集担当:滝川幸平)