東電の汚染水対策地下水バイパス稼働で厳格指導
2014年5月22日 08:01
菅義偉官房長官は21日、東京電力福島第一原発の汚染水対策の一環で地下水バイパスが稼働したことについて「建屋への地下水流入抑制対策として準備を進めてきた。汲み上げた地下水の貯水タンクでの水質確認を行い、運用目標を満足したことから東京電力は本日、地下水バイパスを稼働すると経済産業省から報告を受けた」と語った。
そのうえで菅官房長官は「地下水バイパスの稼働については漁業者をはじめとした関係者の方々から苦渋の決断として容認頂いていることを十分に踏まえ、運用目標を順守した運用になるよう経済産業省から厳格に指導させたいと思っている」と述べた。
菅官房長官は「地下水対策というのは極めて重要な問題であった。今回、関係者の理解があってこうしたことになったことを非常に良かったと思っている」と述べるとともに「汚染水対策で国民のみなさんに少しでも安心して頂ける環境へ少しではありますが前進した」との認識を示した。
原子力発電については、この日、民主、維新・結い、みんな、社民、改革、生活の6党が原子力規制委員会の所掌事務として「廃炉」を明記し、原子力規制委員会に廃炉安全専門審査会を設置するための「原子力規制委員会設置法の一部を改正する法律案」を共同で参院に再提出した。原発廃炉についての原子力規制委員会での明確な位置づけが求められている。(編集担当:森高龍二)