ホンダ、新色塗装の「HondaJet」量産1号機を初公開
2014年5月20日 20:59
ホンダの航空機事業子会社ホンダ エアクラフト カンパニー(HACI)は19日、スイスのジュネーブで開催されているビジネス航空ショーで、新色のパールグリーンにメタリックゴールドのストライプの塗装を施した「HondaJet」量産1号機を初公開した。既存のシルバー、赤、黄色、青と合わせて全5色のカラーバリエーションが揃ったことになる。
同社によると、量産1号機には、GE Hondaエアロ エンジンズ社製の量産型ターボファンエンジン「HF120」が納入され、すべてのシステムの取り付けとエンジンの装着が完了した。今後、地上での機能試験を行い、2014年夏には初飛行を計画している。
現在、HondaJetの生産工場では9機の組み立てが進んでおり、2014年6月には10機目が加わり量産体制が本格化する。
HondaJetは、米国連邦航空局(FAA)の型式証明(TC:Type Certification)取得のため、FAAのパイロットによる最終的な認定飛行試験を継続している。これまでに失速、ブレーキコントロール、フラップコントロール、スピードブレーキ、油圧、消火などのシステムに関する各種のFAAによる認定飛行試験を完了している。FAA型式証明の取得後すぐにデリバリーを開始する予定という。
HondaJetの開発責任者であるHACIの藤野道格社長は、「最も重要なことは2015年1月~3月にFAAの型式証明を取得し、HondaJetのデリバリーを開始すること。このマイルストーンに向けて全力を尽くしている」とコメントしている。
また、カスタマーサービス体制の強化も進めており、パイロットトレーニング用のフルモーション・レベルD・フライトシミュレーター、パイロットの操縦技術や安全性およびメカニックの知識や技能の向上を図る各種トレーニングカリキュラムを、FlightSafety International社と共同で開発している。
フルモーション・レベルD・フライトシミュレーターについては、ハードウェアの製作が完了し、現在ソフトウェアの最終的な組み込み作業を行っている。トレーニングについては、米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市にあるHACI本社敷地内で今年後半から開始する予定。