「母の日」に考えた現代スマホ考
2014年5月18日 20:38
先日、あるバンドのライブを観に行った。たまたまその日は「母の日」だったため、コンサートのトークでも母の日が話題になった。そのミュージシャンによると、プレゼントを送ったら母親からスマホでお礼のメールが来たと言うのだ。そのミュージシャンは筆者よりも6歳も年上だった。ということは、その母親も筆者の母親より高確率で年上である。
筆者の母親は78歳。スマートフォンなど使えないし、もちろん所有もしていない。これが常識だと考えていた筆者は驚いた。もはや、年齢は関係ないのだ。1億総スマホ時代なのだと。
そして、その翌日12日、パイオニア<6773>がスマートフォンと連携できるブルーレイディスク(BD)の発売を発表した。BDプレーヤー「BDP-170」である。
BDP-170は、音声を聞きながら1.5倍速で動画再生が可能な「音声付き早見再生」機能とリモコンで記憶させたシーンから続きを楽しむことができる「つづき見再生」機能の搭載というのが最大の特徴だ。
しかし、スマートフォンなどに保存した映像や写真をテレビにワイヤレスで映し出せる「Miracast」にも対応しているというのがウリなのだ。BDというのは高画質・高音質を楽しむものであって、それらの機能が制限されてしまう携帯機器であるスマホとはあまり結びつかないと思うのは筆者だけか。
パイオニアの例に限らず、このところ電子機器の新製品の発表をみると、スマートフォンに対応、または意識したものが多い感じがする。「スマートフォン」とは「フォン」とつくように、もともとは多機能な携帯電話だった。携帯機器とは元来、大きく・重く持ち運び出来ない機器を、機能を簡略化して小型・軽量にして持ち歩くというコンセプトのものだった。
しかし、携帯電話が据え置き電話を駆逐してしまったように、スマホも本来の電話という範疇を超え、様々な電子機器、特に映像、音楽機器では大きな比重を占めてきている。さらに、今後もさらなる多機能化が確実に進むため、その地位はどんどん大きくなるだろう。
ただし、危険もある。東京消防庁の発表によると、管内で2009年から2013年までの4年間で歩きながら、自転車に乗りながら等の携帯電話、スマートフォン等に係る事故により122人が救急搬送されたという。救急搬送された人の年別救急搬送人員では13年が36人と最も多く、年々増加傾向にあるという。
また、事故種別ごとの救急搬送人員では、「ぶつかる」が51人と最も多く、全体の約42%を占めており、次いで「ころぶ」が38人、「落ちる」が30人となっており、この3つの種別で約98%を占めている。事故種別ごとの救急搬送人員では、「ぶつかる」が51人と最も多く、全体の約42%を占めており、次いで「ころぶ」が38人、「落ちる」が30人となっており、この3つの種別で約98%を占めているというのだ。
スマホは他の携帯機器に比べ、機能が多いため、集中する時間や度合いも大きいようだ。また、犯罪や青少年への対する道徳的な問題(非健全なサイトへのアクセス)もある。スマホはたしかに、何でもできる便利な機器だ。安全や配慮して正しく使いたいものだ。(編集担当:慶尾六郎)