脳に特定の周波数の電流を流すと、寝ながら夢をコントロールできる

2014年5月14日 06:00

danceman 曰く、 脳に特定の周波数の電流を流すことで、「明晰な夢」を起こすことができるそうだ(Reuters)。

 「明晰な夢」というのは、寝ている時に夢をみているという意識があり、同時に夢がどのように展開するのかもコントロールできる、という状態の夢だという。ドイツJ.W. Goethe大学のUrsula Voss氏の率いる研究チームは、レム睡眠中に明晰な夢をみたと報告した被験者らの脳波図により、明晰な夢をみているときにガンマ波が発生することを発見した。そこで研究チームはガンマ波と同じ周波数の電流を流した場合、夢をみている脳にどのような影響を及ぼすのかを調べたそうだ。

 被験者27人に経頭蓋交流刺激を与えたところ、目覚めた後の被験者らの報告によれば、寝ている間に夢をみているという意識があり、夢の内容もコントロールすることができたのだそうだ。しかも、夢の中の自分を客観的に観察しているような感覚であったとのこと。

 この技術は、戦闘を体験したPTSD患者らの役に立つことが期待できるという。PTSD患者の多くはトラウマ体験に再び引き戻される恐ろしい夢に悩まされているため、PTSD患者が明晰な夢をみられるようにすることで、情緒的な衝撃を軽減して回復に導くことができるのではないかとのこと。

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