先行き景気は回復へ 内閣府の景気ウオッチャー調査

2014年5月13日 21:43

 内閣府が12日発表した4月の景気ウオッチャー調査(街角景況感)によると、現状判断DI(ディフュージョンインディックス:良いと答えた企業の割合から悪いと答えた企業の割合を差し引いた数値)は2カ月ぶりに16.3ポイント低下し、41.6となった。

 しかし、先行き判断のDIは前月を15.6ポイント上回る50.3と、5カ月ぶりの上昇となった。内閣府では、4月は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が見られるが、先行き景気は回復に向かうと見ている。とくに先行きDIの上昇幅は、大震災直後の11年4月を上回るもので、年明け以降停滞していた国内景気は急速に回復に向かうとの見方が強まっている。

 4月の現状判断DIの低下は、大震災直後の2011年3月の20.7ポイント減以来の大きさであり、景気の横ばいを示す50の水準を15カ月ぶりに下回った。このうち、家計動向関連のDIは37.2と、前月より19.8ポイント減となった。

 中でも、小売関連の落ち込みが28.8ポイント減と大幅なのが目立つ。消費税増税の駆け込み需要が剥落した影響が出たものと見られる。企業動向や雇用関連の指数も前月に比べ減少した。

 一方、2~3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは、家計、企業動向、雇用関連いずれも上昇し、DI全体で大きく上昇した。こうしたことから、4月の落ち込みは、一時的なものであり、景気は今後、立ち直りのスピードを速めるのではないか、との見方が広まっている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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