カサビアンの新作日本盤リリース日決定&パリでの初披露ライブレポ
2014年5月9日 14:20
この夏開催される【SUMMER SONIC 2014】へのヘッドライナー出演も決定しているカサビアンの通算5作目となる最新作『48:13』日本盤リリースが6月18日に決定。
ボーナストラックを除く全収録曲が1ワードで統一され、そのトータル・タイム=48:13(48分13秒)がタイトルとなっている今回の新作。先日ニューシングル「イージー」のビデオも公開した彼らは4月30日にパリのLe Bataclanで新作初披露ライブを敢行。
新作『48:13』発売の正式発表とシングル公開の翌日だったということもあり、このパリ公演が新作初披露の場となることが予想されていたため、会場は開演前から異様な熱気に包まれた。キャパ約2000人弱という通常のカサビアンの公演からは桁が1つ少ないLe Bataclanは、カサビアンの新モードをいち早く目撃すべく集結したファンで埋め尽くされ、ファンが半円形状にぐるっとステージを取り囲む中、ショウはいきなりの新曲「バンブルビー」で幕を開けた。
カサビアンお得意の先手必勝パターンであるオープニングからマックスの音圧でビリビリとハード・リフを唸らせるこの最新ロックンロール・アンセムを皮切りに、「シュート・ザ・ランナー」(2ndアルバム『エンパイア』収録)~「アンダードッグ」、「ファスト・フューズ」(いずれも3rdアルバム『ルナティック・アサイラム』収録)と前半は容赦なくアッパーなナンバーが連打され、ステージ後方の巨大スクリーンには、『48:13』のイメージ・カラーであるショッキング・ピンクに歌詞やカウントと同期して映し出されるグラフィックスと、暗闇で目まぐるしくライティングが交錯していく。
また、『48:13』の最新モードに合わせて過去のナンバーもイントロにアレンジを加えたり、リズム・パターンも刷新して「現代化」され、『48:13』日本盤CDのボーナストラックでもある新曲「ビーンズ」から切れ目なく繋がれた「リワイヤード」(4thアルバム『ヴェロキラプトル!』収録)、新曲かと思うほどエッジィなエレクトロ・チューンへと進化していた「エンパイア」(同名2ndアルバム)、そしてパンキッシュな4つ打ちのビートに乗せて会場を狂乱の渦に叩きこんだ最新シングル「イージー」と、特に本編ラストの数曲は久々に「踊れる」カサビアンに。ショウの前半にロックンロール的興奮が、そして後半にダンス的快感が集中投下されるというセット構成で、曲が進む毎にどんどんオーディエンスの本能を昂ぶらせる。
『ルナティック・アサイラム』、『ヴェロキラプトル!』と過去2作でスタジアム・クラスのロックンロールの獲得を目指し、拡大し続けてきたカサビアンのサウンドが、再びタイトに凝縮され、若返っていくようにすら感じさせる、これまでで最も「騒げて・踊れて・飛べて・歌えて・叫べる」ステージに会場は熱狂の連続。一方、アンコール・ラストの「ファイア」(『ルナティック・アサイラム』)ではサッカーの応援歌のようなコール&レスポンスがバンドとファンの間で延々繰り広げられるという、いわゆる「オアシスイズム」、UK伝統のラッド精神をしっかり受け継いだ姿、UKロックンロールの伝統と革新、その両面でトップを走りうるバンドであることを確信させる一夜となった。
このライブの翌日にはロンドンにとんぼ帰りし、ビートルズで知られるかのアビー・ロード・スタジオで『48:13』の最速試聴イベントを開催したカサビアン。6月には、『48:13』発売直後の21日に地元レスター/ヴィクトリア・パークで5万人のオーディエンスを前に新作発売記念ライブ、29日には【グラストンベリー・フェス】で初のヘッドライナーを務め、そして8月には【ソニックマニア/サマーソニック】でついに日本にやってくる。
◎【『48:13』新作初披露ライブ】 2014年4月30日(水)パリ・Le Bataclan Set List: 01.bumblebeee 02.Shoot The Runner 03.Underdog 04.Days Are Forgotten 05.Me Plus One 06.Running Battle 07.Take Aim 08.Club Foot 09.Where Did All The Love Go 10.beanz 11.Re-Wired 12.Empire 13.eez-eh 14.Switchblade Smiles 15.Vlad The Impaler 16.Fire
◎リリース情報 『48:13』 2014/06/18 RELEASE SICP-4130 2,200円+税 <日本盤CD限定特典> ボーナス・トラック2曲追加収録 初回プレス分のみ特典封入