ロシア副首相曰く、米国は宇宙飛行士をトランポリンでISSに送ればいい

2014年5月5日 12:52

ウクライナ情勢をめぐる追加制裁として米国がロシアへのハイテク製品の輸出禁止措置を強化したことに対し、ロシアのロゴージン副首相が「我が国の宇宙産業に対する制裁の影響を検討した結果、トランポリンを使って宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に送ることを米国に提案する」と発言したそうだ(The Washington Postの記事Reutersの記事TIME.comの記事本家/.)。

ロゴージン副首相は制裁に対する対抗措置を行うという強い姿勢を示そうとしたものとみられるが、真剣に受け止めた人は少ないようだ。ロシアは米国のスペースシャトル計画終了後のISSへのクルー輸送を独占しているが、度重なる値上げにより現在では宇宙飛行士1人あたり7,100万ドル近い料金になっているという。実際、近いうちにロシアは4億5,700万ドルを受け取る予定になっており、これをあきらめてまで対抗措置をする可能性は低い。また、米国では民間のSpaceXやOrbital SciencesがISSへのクルー輸送を可能にすべく開発を進めており、NASAも有人ミッション用の宇宙船を開発している。強硬な姿勢を取りすぎて、これらの計画を早めてしまうことはロシア側も望んでいないとの見方もあるとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | テクノロジー | 国際宇宙ステーション | サイエンス | idle | 宇宙 | お金

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