【木村隆のマーケット&銘柄観察】業績見直しをベースに、少しずつ底堅さを増す展開に

2014年5月3日 19:17

■木村隆の相場展望(5月7~9日)

  4月第5週の株式相場は、NYダウの史上最高値更新による大幅高はあったものの、週末にかけては上値の重い展開となった。特徴は薄商いで、東証一部市場では売買代金2兆円割れの閑散相場が続いている。4月の東証1部の1日平均売買代金は1兆9975億円と、昨年8月以来8カ月ぶりに2兆円を下回ったほど。

  パンチ力のある材料に欠けるためだが、『閑散に売りなし』の格言が思い出されるところ。5月第1週は決算発表のラッシュとなる。前週も好決算の牧野フライス製作所 <6135> 、小糸製作所 <7276> など好決算銘柄には買い物が先行した。市場では業績をベースに選別色が強まっており、今週もそうした流れが引き継がれることが予想される。

  今2015年3月期の業績について、会社側がシビアな見通しを出すであろうということは既に相場には織り込んだ。そうした中で、企業の増配意向が強まっており、実際には経営者は先行きについて強気なのではとの見方も出ている。決算発表を受け今後はアナリストの予測が明らかになるが、これまでの例からしてアナリスト筋は会社側予想を上回る見通しを提示するケースが多い。業績見直しをベースに、少しずつ底堅さを増していく方向が予想される。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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