トヨタ、北京モーターショーでレクサスブランドのNXを初公開
2014年4月22日 16:57
20日、トヨタは中国・北京で開催されている第13回北京モーターショーにおいて、LEXUSブランドの新型コンパクトクロスオーバーSUV「NX」を発表した。
同ショーは1990年から隔年開催されており、上海モーターショー(隔年開催、北京モーターショーと開催年が重ならない)と並ぶ、中国最大級のモーターショーである。日本・欧米はもちろん、新興国の自動車メーカーも多数出展する。今年は4月20日~29日(20日はプレスデー、21日~22日はトレードデー、23日~29日は一般公開日)まで開催されている。
同モデルは同ブランド初のコンパクトクロスオーバーSUV。バリエーションは2種類あり、ターボチャージャーを搭載して優れた走行性能と環境性能を両立した2.0ℓのNX200tと、2.5ℓハイブリッドシステムによって高い環境性能を持つNX300h。都市ユースにも対応可能な環境時代のSUVとして、成長著しいプレミアムコンパクトクロスオーバーSUV市場に、確固たる地位を築くことを目指している。
同モデルの詳細な特徴は以下の通り。
NX200tは同モデル初の2.0ℓターボエンジン8AR-FTSを搭載。水冷式エキゾーストマニホールド一体シリンダーヘッドとツインスクロールターボチャージャーを世界で初めて採用した。また、ターボ用直噴技術D-4STや可変角を拡大した連続可変バルブタイミング機構VVT-iWなど、新技術を数多く採用して優れた走行性能と環境性能を両立させている。
このエンジンに合わせて6速オートマチックトランスミッションも新たに開発。走行状態に応じて、必要なエンジントルクを算出する駆動力オンデマンド式の新制御ロジックを採用し、ターボエンジンのトルクを最大限に活用することで加速感と低燃費を両立した。また、エンジン再始動のレスポンスがよいアイドリングのストップ&スタートシステムを、同ブランドとして初採用することで燃料消費を抑制。
NX300hでは熱効率を追求した2.5ℓアトキンソンサイクルエンジンと、高トルクモーターを内蔵したハイブリッドトランスミッションを組み合わせ、低燃費とCO2排出量の低減を実現した。また、乗り心地と操縦安定性を高めるためにばね上制振制御を採用している。駆動用モーターのトルクを、きめ細かく制御することで車体の揺れ(ピッチング)を抑えた。
安全・安心の機能も数多い。たとえば、同モデルとして初導入となったパノラミックビューモニターは、運転席からの目線だけでは確認しにくい車両周囲の状況を、車両前後左右に搭載した4台のカメラの映像を継ぎ目なく合成し、シフト操作と連動して真上から見たような映像としてナビゲーション画面に表示する。
加えて、車両の前後進行方向の左右から近づいてくる歩行者などを、検知して知らせる左右確認サポート機能が付いている。また、全車速追従機能付レーダークルーズコントロールを搭載。先行車を認識・判断し、適切な車間距離で停止状態まで追従走行制御を行ってドライバーをサポートする。
同モデルの発売は2014年後半を予定している。(記事:松平智敬・記事一覧を見る)