ベイカー・ブラザーズ、兄弟不在でも極上ダサファンクで六本木の夜を魅了
2014年4月18日 15:10
今年2月に最新アルバム『ヒア・ノー・イーヴル』をリリースしたザ・ベイカー・ブラザーズが4月17日に六本木・ビルボードライブ東京で来日公演を開催した。
結成当初のメンバーであるダン、リチャードの兄弟がバンドから離れ、、ベイカー不在のベイカー・ブラザーズとなっていたが、ツアーのサポートメンバーを正式にバンドに迎え入れ、新生ベイカー・ブラザーズと動き出した。2月にリリースした最新作ではジャズ・ファンク・シーンを牽引してきた彼らだからこそ鳴らせる音でファンを唸らせてくれた。
1部、2部共にほぼ満席となったこの日、開演予定時刻から少し遅れてステージに登場。それぞれカジュアルにスーツをまとった彼らは、会場の空気を確かめるように新作からの楽曲を次々とプレイ。高速ファンキービートの勢いでまくし立てることもなく、彼ら最大の魅力である爽やかなグルーヴでオーディエンスのテンションをじわじわと上げていく。前作『タイム・トゥ・テスティファイ』からの人気曲も織り交ぜながら、クリス・ペドレイ、ジェフ・レイが入れ替わりヴォーカルを担当。ストレートに芯を捉え、タイトなバンド演奏はホーン隊の活躍もあって華やかだ。オーディエンスもすっかり魅了され、後半はフロア総立ちでフィナーレ。
世界中をツアーで回り、鍛え上げられた演奏力から生み出されるファンキーなグルーヴ。古き良きファンクのダサさ(褒め言葉)を余すことなく体現している彼らだからこそ、最前線の音を出せるのだ。