【木村隆のマーケット&銘柄観察】先物市場の地合いに変化の兆し、悲観論をかいくぐり出直りへ

2014年4月12日 16:19

【木村隆の相場展望】(4月14日~18日)

  4月第2週(7~11日)の相場は一貫した下げに見舞われた。日経平均は4日の終値1万5063円が、第2週末の11日には1万3960円と、1週間で1000円下げる急落商状となった。

  日銀の政策決定会合後の会見で、黒田日銀総裁が2%の物価目標達成を確信していると述べ、金融緩和期待が後退したことがきっかけ。日銀の政策決定会合を前に、期待感から日経平均先物を積み上げていた海外投資家は、一気に売り姿勢に転じ、買っていた以上の売りに動いたことで、相場観も弱気に傾いたとの見方が広がった。

  4月第1週に前週比1億3352万株の大幅増となり、23億2500万株に積み上がった裁定買い残は、第2週に入り7.8.9日と、連日裁定解消売りが先行する流れに転換、下げを主導した。

  11日の相場は日経平均340円安となったが、これは米国株安を受け、寄り付きから大幅安で始まったため。ザラ場ではヘッジファンドの売りが機関投資家の押し目買いに吸収され、売り方は引けにかけ買戻しを迫られるなど、売り方一方勝ちの地合いに変化の兆しが出てきている。11日現在、日経平均のPERは13.7倍、PBRは1.2倍。日経平均が1万4000円を割り込んだことで市場では急速に弱気ムードが充満してきているものの、第3週は悲観論をかいくぐり、出直りへの第一歩を記す週になることを想定している。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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