DNA折り紙で作った構造体を使い、ゴキブリ体内で論理演算を実行する研究
2014年4月11日 18:29
イスラエル・Bar-Ilan Universityの研究者らが、DNSで作ったナノサイズの物質を使ってゴキブリの体内で論理演算を実行させることに成功したそうだ(Nature Nanotechnology掲載の論文要旨、New Scientist、PC Watch)。
研究では、「DNA origami」(DNA折り紙法)と呼ばれる、多数のDNAを二次元/三次元的に結合させることで構造体を作る手法を使い、特定の細胞に作用してその内部に保持していた物質を放出する複数種類の「ナノロボット」を作成。これをゴキブリ体内に注入し、相互作用を行わせたという。ゴキブリ体内でのこれら「ナノロボット」の活動を観察したところ、コンピュータが行うのと同様の論理演算を実行でき、またこれら物質の伝達および制御精度はコンピュータと同等であることを確認できたという。
この手法を拡張することで、この「ゴキブリコンピュータ」の演算能力はCommodore 64やAtari 800といった1980年代の8ビットコンピュータと同レベルにまで拡張できるという。
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