良品計画、トヨタ、ユニーなど/本日の注目個別銘柄
2014年4月11日 16:31
<7203> トヨタ 5314 -7一時切り返す。大規模リコールやメリルリンチ(ML)の格下げなどが重なって連日で大幅安、本日も地合いの悪化を受けて売り先行となっていたが、3日間で一時7.4%の下落となり、押し目買いの動きなども強まってきているようだ。海外投資家のオーバーナイトフローでは、売り買いが交錯と強弱感は対立してきているもよう。なお、「高熱効率・低燃費エンジン群」展開開始による持続的成長に注目として、SMBC日興証券では目標株価8300円を継続、ジェフリーズでは目標株価6600円で買い推奨に格上げしている。
<9983> ファーストリテ 33820 -2890売り優勢。前日に上半期の決算を発表、通期収益予想を下方修正しており、ネガティブなインパクトにつながっている。実績営業利益は1032億円で前期比6.8%増益、従来計画線上での着地となったが、市場予想は1100億円レベルであったとみられる。通期予想は1560億円から1455億円に下方修正、予想外の減額修正となる格好に。海外販売は順調ながら、国内での採算悪化などが想定以上のようだ。CLSAなど投資判断格下げの動きも観測されている。なお、指数寄与度の高い銘柄として、本日は全体相場の大幅な下落も逆風となっている。
<7453> 良品計画 10880 +1090買い先行、1月20日以来の高値水準となっている。前日に前2月期の決算を発表、実績の営業利益は209億円で前期比14.0%増益、従来予想の216億円はやや下振れた。一方、今期は255億円で同21.9%増益の予想、230億円レベルであった市場コンセンサスを上回る見通しになっている。また、中期計画も発表、17.2期の経常利益350億円を掲げており、こちらも市場の想定を大きく上回っているとみられる。先行きの強気姿勢を素直に評価する動きが先行。
<8270> ユニー 626 +26逆行高。前日に決算を発表、今期の業績回復見通しが好材料視されている。前期営業利益実績は253億円、先の下方修正の水準で着地した。一方、今期は300億円で前期比18%増益の見通し、市場コンセンサスは240億円レベルで減益予想であっただけに、ポジティブなインパクトが先行しているようだ。ただ、大和では、努力目標の感が強いと指摘するなど、業績計画は楽観的との見方も多いようだ。
<6101> ツガミ 585 +2堅調。前日には3月の工作機械受注が発表されている。工業会が発表した受注額は前年同月比41.8%増、6ヶ月連続でのプラスとなり、増加率も拡大する方向となった。個別では、主要8社の中でも同社の増加率が同56.3%増と最大となっており、見直しの動きにつながっているようだ。スマホ向け受注が本格回復のもよう。
<6217> 津田駒 142 -21急落で下落率トップ。前日に第1四半期の決算を発表、赤字幅は前年同期比で大幅減少しているものの、通期予想は下方修正している。営業損益は上半期が2億円の黒字から4.5億円の赤字に、通期では9億円の黒字から2.5億円の黒字に減額修正。主要市場である中国での景気減速の影響が大きくなっているようだ。受注の回復に伴う収益の急回復が期待されていたが、引き続き収益回復の表面化が見られていないことに失望売りが集まる状況に。
<6724> エプソン 2844 -156売り優勢。前3月期営業利益は前期比約3.9倍の820億円前後になったもようとの観測報道が伝わっている。現在の会社計画は790億円である。高採算のプリンター用インクの販売が伸びたほか、円安も寄与したもよう。ただ、市場予想は830億円レベルであり、インパクトは限定的な状況。今期は増益率が鈍化見通しもされていることで、短期的な材料出尽くし感へとつながっているようだ。
<8519> ポケットカード 661 +76上昇率トップ。前日に発表した決算内容が好感されている。前2月期営業利益実績は47.2億円で前期比71.8%増益、期初計画の45億円をやや上振れての着地となった。また、今期も63億円で同33.5%の大幅増益見通し、四季報予想の52億円なども大きく上回る水準となっている。予想以上の好業績に素直な反応をみせる状況に。
<6136> OSG 1571 -140大幅安。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は33.2億円で前年同期比98%増益、通期予想の17%増益見通しに対して順調なスタートを切っている。ただ、前年同期比での増益率は高いものの、進捗率は22%にとどまるなど低水準。北米での一時的な費用発生なども収益の抑制要因となったが、期待感も高かっただけに、利食い売りのきっかけ材料ともされる形へ。大和では、現状の投資判断「2」は再考したいとしているようだ。
<2379> ディップ 1970 +113大幅続伸。前日に決算を発表、前2月期営業利益は17.1億円、前期比6.9倍となり、3月に上方修正した水準での着地となった。一方、今期は22.5億円で同31%増益、四季報予想の17億円などを大きく上回っている。相次ぐ業績上方修正を好感して、昨年度は東証1部の上昇率トップとなっている銘柄だが、好業績継続で一段と評価を高める流れにも。
<6448> ブラザー 1417 +23しっかり。前日に発表されている3月の工作機械受注動向が買い材料につながっているもよう。みずほ証券では、ファナック<6954>やツガミ<6101>とともに、同社も大きく受注を伸ばしている可能性があると推測しているようだ。また、クレディ・スイス(CS)では、バリュエーション水準を左右する工作機械の売上拡大は来上期に向けて持続する見込みとして、買い推奨の投資判断を継続している。《FA》