【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ゲームカード・ジョイコHD反発のタイミング、低PBRも支援材料
2014年4月8日 07:26
遊戯機器関連のゲームカード・ジョイコホールディンス <6249> (JQS)の株価はボックス展開が続いているが下値は堅い。足元では3月期末配当権利落ちも影響したが、レンジ下限に到達して反発のタイミングだろう。低PBRも支援材料だ。
パチンコ用プリペイドカードシステム首位の日本ゲームカードと、業界初のコイン型ICカードを採用したジョイコシステムズが11年に統合した持株会社である。パチンコ用カードユニットやパチスロ向けメダル貸機などの機器売上、カード収入、システム使用料収入が収益柱であり、無借金経営であることや自己資本比率の高さ(13年3月期63.8%)など健全な財務基盤も特徴だ。
プリペイドカードシステムの業界最大手(加盟店舗シェア5割強)で、カードユニットやメダル貸機は各台計数システム対応の普及が本格化している。中期成長に向けては、パチンコ・パチスロ関連業界全体での市場活性化への取り組み強化、主力商品である各台計数システム対応カードユニット&メダル貸機「B∞LEX」シリーズの機能拡張、プラズマクラスターイオンユニットの機能拡張、事業領域拡大を視野に入れた革新的新商品・新サービスの開発などを掲げている。
前期(14年3月期)連結業績見通し(5月10日公表)は売上高が前々期比17.6%減の326億円、営業利益が同83.9%減の4億30百万円、経常利益が同85.1%減の4億円、純利益が同89.4%減の1億70百万円としている。パチンコホールの設備投資マインド低下、パチスロ向けメダル貸機の入れ替え需要一巡などで機器販売台数が大幅に減少する。さらに既存商品の機能拡張や次世代の新製品・新サービス開発で研究開発費が増加し、第4四半期(1月~3月)に検収が集中発生するため減収減益見込みだ。ただし来期(15年3月期)については機器販売台数が持ち直し、研究開発費もピークアウトして収益改善が期待される。
株価の動きを見ると、13年秋以降は1500円~1600円近辺の小幅レンジでのボックス展開が続いている。足元では3月期末配当権利落ちも影響して、3月27日に1495円まで急反落する場面があったが終値では1500円台を維持した。その後もレンジ下限の1500円近辺で推移しているが、下値は堅いようだ。
4月7日の終値1510円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS11円92銭で算出)は127倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間60円で算出)は4.0%近辺、実績PBR(前々期実績の連結BPS2930円54銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると1500円~1600円近辺のボックスレンジ下限に到達した形だ。下値は堅く、低PBRも評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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