無人飛行機で福島第一原発付近の様子を撮影した航空写真

2014年4月7日 15:55

insiderman 曰く、 無人飛行機(Drone)の実証デモを行っている非営利団体Drone Adventuresが、東京大学・空間情報科学研究センター古橋大地氏とともに、福島第一原発付近の模様を無人飛行機を使って撮影したとのこと(slashdot)。その模様がレポートとともに公開されている(より写真が多い別の記事)。

 撮影が行われたのは、飯舘村および富岡町、いわき市の久之浜で、富岡町は「警戒区域」に、また飯舘村は「計画的避難区域」に指定されている。詳しいレポートは公開されているものを見てほしいが、まず飯舘村については第一原発からは30km以上離れているものの、風の影響で放射性物質が多く飛散したために汚染度が高いという。そのため現在は除染作業が行われており、また計画的避難区域に指定されているため住民はいない。放置され荒れ果てた温室などもあり、荒廃した様子がうかがえる。

 また、久之浜は大きな津波被害を受けたエリアであり、原発からはやや離れていたのと風向きの関係から、放射性物質による汚染は少ないようだ。そのため戻ってきた住民もいるようだが、航空写真を見ると、海近くの住宅地には基礎部分と思われる部分だけが残された土地が多くあり、津波の被害の大きさがうかがえる。

 最後の富岡町は原発から10kmと近く、また地震による被害も多かったエリアだ。航空写真は一見普通だが、駅は電柱が倒れたまま放置され、破損した自動車なども放置されているなど、ゴーストタウンのようになっている。

 そのほかの写真は、ギャラリーページで閲覧できる。

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