名画から昔の大気汚染が予測できる?
2014年4月2日 15:14
あるAnonymous Coward 曰く、 ギリシャおよびドイツの研究者らが、過去の大気汚染レベルを推定する材料の1つとして絵画を利用できることを発表した。JMWターナーによって描かれた「The Lake, Petworth: Sunset, Fighting Bucks」と名付けられた絵画もその1つだという(European Geosciences Union、Atmospheric Chemistry and Physics、slashdot)。
例として挙げられているのが、1815年に噴火したインドネシアのタンボラ火山。このときヨーロッパにいた画家は空の色の変化を捉えていたという。具体的には、火山の噴火で大気中に放出された火山灰とガスによって太陽光が拡散し、噴火から約3年の間、ヨーロッパでは鮮やかな赤とオレンジ色の夕日の日が増えていたとしている。
研究チームは西暦1500年から2000年の間に夕焼けを描いた絵画数百枚を50年間隔でグループ分けした。そして絵画をデジタル技術を使って赤と緑の比率をチェックする形で調査したという。その結果、噴火近辺に描かれた絵画では赤色の比率が強くなっていたという。研究チームは、この結果が過去の気候を理解するのに役立つとしている。
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