ニコン、ディップ、西松建設など/本日の注目個別銘柄

2014年4月1日 16:32


メガバンク総じて買い優勢。3メガバンクの業績は好調で、前期最終損益は過去最高と並ぶ水準に達しそうだとの観測報道が伝わっている。ほぼ想定線とは見られるものの、本日は海外投資家の資金流入が大手銀行に観測されていることもあり、好反応を見せる格好となっている。前日に、割安感が強まってきているなどバロンズ紙で取り上げられていることが、海外勢の関心を高めさせる格好にもなったようだ。

<9509> 北海道電力 781 -91大幅安。日本政策投資銀行が、「優先株」で今夏に500億円規模を出資する方向と報じられている。原発の稼働停止による大幅な赤字計上が続く中、債務超過を回避することが目的になるようだ。500億円規模の出資を実行なら、既存の株主資本の2割程度に相当するもよう。抜本的な解決策でなく、追加の資本支援の可能性も残ること、当面は復配期待が遠のくこと、などがネガティブ視される格好に。他の電力株に対しても、今後の増資懸念などが先行する流れにも。

<9697> カプコン 1811 -147売り優勢。前日に発表した業績予想の下方修正が売り材料視されている。営業利益は120億円から100億円に、最終利益は68億円から33億円に下方修正している。売上は想定を上回るものの、収益性の高いモバイルコンテンツが軒並み苦戦するなどで利益率が低下する格好に。また、事業構造改善費用の特別損失を約50億円計上する予定にも。今上半期の投入コンテンツも乏しく、来期業績ガイダンスに対する警戒感なども。

<7860> エイベックス 1881 +68買い優勢。LINEと、コンテンツやアーティストを活かしたパートナーシップを行うことになったと発表している。これまでも、所属アーティストによる公式アカウントの開設や、スタンプ画像の配信などを提供してきたが、パートナーシップを行うことによって、今後一段とLINE関連としての位置づけを高めていくとの期待感が先行へ。

<7735> 大日本スクリーン製造 494 +17買い先行。バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価は650円を据え置いている。株価は年初から相対的にも大幅な下落となっているが、今後のリスク要因に対し過度に反応していると捉えているようだ。今年度は前半の受注好調を受けて売上の増加が予想されるほか、収益性改善も着実な改善が期待できるため、2014年度営業利益は5割の大幅増益が見込まれるとしている。

<7731> ニコン 1664 +2堅調。前期営業利益が、従来予想を約50億円下回り、18%増益の600億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。デジカメ販売が主力の欧米市場で低迷したほか、カメラの品質問題に伴う費用の引き当ても響く格好に。市場コンセンサス630億円も下回る状況だが、中国での「D600」販売停止要請による影響懸念なども足元では強まってきていたため、目先のアク抜け感が強まる流れとなっているようだ。

<2379> ディップ 2004 +169上げ目立つ。ヤフー<4689>の連結子会社で、求人サービスを運営するインディバルとの業務提携を発表している。インディバルの求人サイトにおいて、同社の求人情報を派遣・看護師分野では独占提供することになったようだ。ユーザー数の広がりによる業容拡大期待などが高まる方向に。なお、同社は昨年度の株価上昇率が6.3倍となり、東証1部市場では最大の上昇となっている。

<1820> 西松建設 354 +20買い優勢。みずほ証券では投資判断を新規に「買い」、目標株価を380円としている。リニアを始めとするトンネル・ダム関連工事が牽引役となり、16.3期営業利益は14.3期比で2.5倍の水準にまで拡大するとみているようだ。また、虎の門における保有不動産の含み益の拡大なども期待、PBRは1倍割れで割安感があると判断している。なお、みずほ証券では、前田建設<1824>も新規に「買い」格付けとしている。

<8227> しまむら 8410 -520大幅反落で安値更新。前日に発表した決算内容が嫌気されている。前期実績の営業利益は419億円で前期比8.1%減益、従来予想の510億円を大きく下回った。大幅な下振れは必至と見られていたが、市場コンセンサス430億円も下回る数値にはネガティブなインパクトも優勢に。一方、今期は507億円で同21.1%増益、市場予想の450億円レベルを大きく上回る水準だが、現時点では未達リスクが大きいとの見方優勢に。

<1812> 鹿島 379 +17買い優勢。みずほ証券では投資判断を「アンダーパフォーム」から「買い」に一気に2段階格上げ、目標株価も290円から430円に引き上げている。前期は建築事業の採算悪化が利益を圧迫し続けたが、工事損失引当金が厚く計上されていることから、今後の業績に与える影響は限定的とみている。また、建築事業に関する悪材料は株価に織り込まれつつあると指摘している。みずほ証券では大林組<1802>の投資判断も格上げ、本日の建設株の人気化につながっている。

<6302> 住友重機 437 +18本日は朝方から強い動きが目立っている。特に材料は表面化していないものの、足元の業績動向に対する評価が高まる状況となっており、見直しの動きが強まっているようだ。会社側の前期営業利益計画300億円に対して、モルガン・スタンレー(MS)では320億円前後の着地を予想。また、今期ガイダンスは360億円前後と想定しているもようで、やや市場のコンセンサスを上振れするとみている。プラスチック機械や環境プラントが好調推移のようだ。《FA》

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