2月の全国百貨店売上は4430億円 4カ月連続プラス
2014年3月29日 20:30
2月の全国百貨店の売上は大雪など、天候が悪かったにもかかわらず好調だった。日本百貨店協会が発表した2014年2月の全国百貨店売上高概況によると、2月の売上高総額は4430億円余で、前年同月比3.0%増となり(店舗数調整後)、4カ月か月連続プラスとなった。
この調査は、全国の百貨店85社、242店(2014年1月対比±0店)を調査対象としている。今年2月は、関東甲信地方を中心とした2週連続の記録的な大雪により、中旬までは入店客数に大きな影響を受けたものの、中旬以降はプラス基調を回復した。消費税率引上げ前の駆け込み需要や、各店の積極的な催事展開などを背景に、1月の伸び率(+2.9%)を上回る水準で好調に推移した。
天候不順から衣料品(-0.5%)は前年を若干下回ったが、ラグジュアリーブランド(身のまわり品:+5.9%)や高級時計・宝飾品(美術・宝飾・貴金属:+24.5%)などの高額商材は依然活況で、引き続き高い伸びを示した。また、季節催事のバレンタイン商戦(菓子:+1.8%)が全国的に好調だったほか、まとめ買いの傾向も見られる化粧品(+11.7%)が二桁増を示したことなどが、商況全体を押し上げる要因となったとしている。
地区別では、改装効果のある大都市(10 都市:+5.3%)が増勢を強める一方、降雪による関東地区(-4.3%)の大幅減が影響して地方(10都市以外:-1.4%)が2ヶ月ぶりに前年割れしたこと、商品別では、住宅市場の活況と前倒し需要を受けて家具(+24.8%)が97年3月(+55.4%)以来の高い伸びを記録したこと、などが注目されるという。
また、訪日外国人については、春節休暇の中華圏(中国、台湾、香港等)と成長市場アセアン(タイ、シンガポール、マレーシア等)からの来店が牽引する形で、売上(+80.3%)・客数(+72.9%)共に大幅な伸びを続けていることが報告されているとした。
商品別では、主要5品目では、雑貨が16カ月連続、身のまわり品が7カ月連続、家庭用品が5カ月連続、食料品が2カ月連続のプラス。衣料品が4カ月ぶりのマイナスとなった。また、美術・宝飾・貴金属が18カ月連続、家具が7カ月連続、化粧品が4カ月連続、その他家庭用品、菓子が3カ月連続、その他衣料品、その他雑貨、生鮮食品が2カ月連続、家電が3カ月ぶり、その他食料品が4カ月ぶりのプラスとなった。
営業日数は前年同月比±0.0日の27.6日、土・日・祝日の合計も同±0日の9日となった。入店客数増減(回答店舗数で見る傾向値/前年同月比/有効回答数130店舗)は増加したが29店、変化なしが29店、減少したが72店となった。(5)2月歳時記(バレンタインデー、節分、立春)の売上(同上/有効回答数118店舗)については、増加したが70店、変化なしが37店、減少したが11店となっている。(編集担当:慶尾六郎)