核燃料サイクル推進は首相の妄想に近い

2014年3月24日 21:20

 日本共産党の志位和夫委員長は安倍首相が核サミットで核燃料サイクル推進を表明したとする報道を受けて、破綻した核燃料サイクルを回そうというのは「妄想に近い」と厳しく認識を示した。

 志位委員長は「六ヶ所村の再処理工場はトラブル続きで完成の目途なし」と指摘。高速増殖炉「もんじゅ」についても「事故を繰り返し停止中」とし、プルサーマルについては「危険性も死の灰の量も通常原発以上」と列挙。「すっかり破たんした核燃料サイクルを回そうという暴走は妄想に近い」と批判した。

 また、原発から排出される低レベル廃棄物の量についても危惧した。志位委員長はマスコミが報じた全国にある56基の原発すべてを廃炉にした場合、地中に埋めて処分する必要がある低レベル放射性廃棄物の発生見積もり量は49万6000㎥超で、東京ドームの4割が埋まる規模となることが判明したとする内容を受け「核のゴミをさらに増やす再稼働や新増設をやめ、高レベル廃棄物も含めて処分方法の真剣な研究をすべき」と原発廃炉に向けた対応をこそ急ぐべきとの姿勢を改めて主張した。報道では地中に埋めて処分する必要がある低レベル放射性廃棄物の処分地は「決まっていない」とこれまでの原発行政の無責任さが浮き彫りにされている。加えて、その深刻な課題は残されたままだ。(編集担当:森高龍二)

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