百貨店売上高、4ヶ月連続プラス 名古屋、福岡が好調

2014年3月24日 13:17

日本百貨店協会によると、2月の百貨店売上高は前年同月比3%のプラスとなり、4ヶ月連続で前年を上回った。売上高は4430億円(既存店ベース)。

 2月の前半は関東甲信地方での大雪を受け、入店客数が大きく減少した。特に地方百貨店が苦戦。東京以外の関東地区は雪の影響で、前年同月比マイナス4.3%だった。この大幅減が影響し、地方百貨店は全体で、前年同月比マイナス1.4%。2か月ぶりに前年割れとなった。

 一方、都市部の百貨店は好調。消費増税前の駆け込み需要もあり、全国10都市の百貨店は前年同月比5.3%のプラス。名古屋、福岡などは、大雪の影響を受けた東京を上回るほど好調だった。最も大きく売上を伸ばしたのは名古屋の百貨店で、前年同月比11.8%増。全国で唯一、2ケタ増を記録した。次いで福岡が7.4%、札幌が6.8%、大阪が6.5%、広島5%増などとなっている。東京の百貨店は、売上高に占める割合は大きいものの、雪に影響されて客足が伸び悩み、3.9%のプラスにとどまった。

 商品別で売れ行きをみると、天候不順のため春物ファッションが売れず、主力の衣料品がマイナス0.5%と振るわなかった。一方、高額消費は引き続き堅調。ブランドバッグなど「身のまわり品」は5.9%増、高級時計・宝飾品は24.5%のプラスで、富裕層の消費意欲の高さを伺わせる。高級時計や美術品などは、1月を上回る勢いで売れている。これから3月末までは駆け込み需要が最も高まるとみられ、さらに高い伸びが期待できそうだ。

 高級チョコレートを中心としたバレンタイン商戦も好調で、菓子類は前年同月比1.8%のプラスとなった。さらに増税前のまとめ買いの影響を受け、化粧品が11.7%のプラスと2ケタ増を記録した。

 増税前に購入したマンション・住宅などの関連消費も大きく伸びている。家具類は前年同月比24.8%増と2ケタ増を記録。97年3月以来の高い伸び率となった。(編集担当:北条かや)

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