東芝、呼気中の微量ガスを分析する装置を開発 疾病診断を視野

2014年3月18日 17:23

 東芝は18日、呼気中の微量ガスを分析する呼気分析装置を開発したと発表した。疾病の予防や診断などを視野に、大学・病院などと共同研究を進め、2015年以降の事業化を目指すという。

 今回の新装置は、同社の産業向けガス分析技術を応用し、人間の呼気に含まれる微量ガスの濃度を測定するもの。据置型の質量分析器と同等の測定精度を卓上サイズで実現した。現在、アセトアルデヒト(アルコール代謝)、アセトン(肥満、糖尿病)、メタン(腸内細菌代謝)を検出することができる。今後はさらに、二酸化炭素同位体(同位体標識薬物代謝)など、検出できるガス種を増やしていくという。

 また、4月1日から早稲田大学で、同装置を活用し、脂肪酸代謝量の測定に関する生理学評価を開始する。安静時、運動中の呼気に含まれるアセトン濃度と脂肪代謝との関係を評価し、運動効果の指標とすることを目指すという。

 同社は、エネルギー、ストレージに加えてヘルスケアを経営の第3の柱とすべく事業を強化している。ヘルスケア事業では同社の幅広い事業領域の技術を融合することで2015年度に6,000億円の売上を目指している。

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